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"水中爆発だったら乗務員は弾丸のように跳ね飛ばされた筈"

https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/439550.html

原文入力:2010-09-13午後08:59:50(1888字)
シン・ヨンシク教授 "死亡者たちが受けた重力加速度 100G"
NASA実験では18G以上なら頭 安定性 確保不能
生存者 50人が軽傷者という国防部最終発表 疑問

キム・トソンPD、イ・ヨンイン記者

天安艦を沈没するほどの巨大な水中爆発が発生したとすれば、乗務補助員たちは‘弾丸のように飛んで行き’今見えるものよりはるかに衝撃を受けた筈という専門家の指摘が相次いでいる。天安艦生存者たちの負傷が比較的大きくなく、死亡将兵の最終死因も全て爆発の衝撃ではなく‘溺死’と推定されている点に照らしてみる時、天安艦が果たして国防部の発表どおり強力な水中爆発により沈没したのかに対する疑問が提起されざるを得ないと見られる。

国防部は13日、発表で生存者58人の内、軽傷者が50人、重傷者は8人だったと明らかにした。国防部は重軽傷者たちが裂傷(ぶつかり裂ける傷),打撲傷、骨折などの負傷をしたとし、「天安艦事件で発生した患者は衝撃および圧力波により現れる現象を説明する証拠となる」というシン・ヨンシク カイスト教授の言葉を伝えた。シン教授は米国海軍大学院で28年間にわたり教授を務め、現在はカイスト海洋システム工学部で研究と講義活動をしている世界的な水中爆発の専門家で合調団諮問委員の役割を果たした。

しかし、シン・ヨンシク教授は最近<ハンギョレ>との数回にわたる対面および電話インタビューで「乗務補助員たちが空中にふわりと浮くわけではなく、椅子に座っていようが立っていようが船体に懸かっている(鉄でできた)構造物に接していて衝撃を受けた」とし「椅子に座っていて衝撃を受ければ、その人が弾丸のように飛んで行く」と説明した。また、彼は‘ベッドに横になっていたとすれば衝撃をさらに多く受けただろう’という質問に「横になっていれば全体が跳ねるじゃないか。だから(衝撃波が)あたる面積が大きい」として「それに当たり落ちて死んでしまうからそうだ」と話した。

シン教授はその理由について「音響波が鉄を伝わる速度が水中での速度より5倍ないし6倍速いため」と説明した。これは水中爆発の時に発生した衝撃波が船体に当たれば、水の中からより移動速度がかえって増幅され、乗務補助員らが相当な衝撃を受けざるを得ないということを意味する。

特にシン教授は「(天安艦沈没で)死んだ人(将兵)たちがどれだけの重力加速度(G)を受けたかは計算はしなかったが、過去の経験から推測するに100G程度」として「(重力加速度が)それ以上に大きくなることもある」と説明した。‘G’は重力加速度の単位で、100Gは人や物体が落ちる時に受ける衝撃(1G)より100倍も大きな力が乗務補助員たちに作用したということを意味する。タワー型遊具の場合にも乗客が上がる時に感じる重量感は2.5~4G程度に過ぎない。

シン教授は天安艦生存者の負傷が軽微な方で、死亡将兵の死因も全て‘溺死’と指摘し、「水中爆発を200%確信する」とし 「直接見たことがない。人に関することは分からない」として具体的な言及は避けた。

シン教授の他にも水中爆発を研究した国内民間研究所のある研究員は最近<ハンギョレ>との通話で「米国航空宇宙局(NASA)で実験した基準値に基づいたデータを見れば、人が18Gと50G以上の荷重を受ける場合、各々、頭と脊椎の人体保護安全性が確保されないとされている」として「100Gはとても大きい値であり(乗務補助員たちが受ける衝撃は)想像に任せなければならないようだ」と話した。

この間、爆発衝撃の影響に対しては論難が絶えなかった。天安艦を一刀両断するほどの爆発があったにも関わらず、事件発生13日後の去る4月7日、国軍首都病院で開かれた記者会見の場に立った天安艦生存者たちの姿は大きい負傷がなく比較的良好な状態だった。また、国防部がチェ・ムンスン民主党議員に提出した資料によれば、国立科学捜査研究所は4月15日に艦尾、23日に煙突、24日ジャイロ室で収拾された死亡将兵40人の遺体を検案した後‘外傷または窒息による死亡の可能性は希薄で、情況上 溺死と推定される’という総合所見を出した。

キム・トソン、イ・ヨンイン記者 kdspd@hani.co.kr

原文: 訳J.S