原文入力:2010-09-07午後09:01:53(1208字)
幹部らが軍需品着服…飢えて死んだり伝染病で非業の死
真実和解委、埋葬地など確認…国家に謝罪勧告
ソン・ジュンヒョン記者
←慶北、永川市、清通面、銀海寺の近くにある国民防衛軍追悼碑。全国で唯一のものと推定される。 真実和解委 提供
韓国戦争たけなわだった1950年12月、李承晩政府は軍と警察、公務員と学生を除き、満17~40才の若い男性を集め‘国民防衛軍’を編成した。戦時に兵力を速かに動員する目的で創設された国民防衛軍は、当時 中国人民解放軍の参戦で戦況が不利になり後方に移動せざるを得なかった。その過程で防衛軍幹部らが国庫金と軍需物資を引き出し着服し、寒さと飢餓の中で凍死、餓死など数万人の死傷者が出た。
真実・和解のための過去史整理委員会(委員長 イ・ヨンジョ)は国民防衛軍事件を調査し、関連者らの被害事実と収容施設、遺骸埋葬地を確認するなど、この事件の真実を糾明し国家に公式謝罪を勧告したと7日明らかにした。
真実和解委による調査の結果、1951年当時 済州道と慶尚道に収容施設があった国民防衛軍教育隊49ヶ所には40万6千人余りが実際にいたことが明らかになった。また、教育隊にいた多数の人々が防衛軍幹部らによる補給品不正処分・横領などで補給状況が劣悪となり飢えと伝染病の急速な拡散により大きな被害を被ったことが明らかになった。当時、犠牲者たちは教育隊近隣の共同墓地や山に臨時に埋蔵され、遺骸埋葬の事実も遺族に通知していなかったことが確認された。
真実和解委関係者は「資料不足と調査の限界のために正確な被害人員は把握できなかった」とし「国家に国民防衛軍の被害事実に対する全般的な実態調査と公式的な謝罪、慰霊祭、戦死若しくは殉職者に準ずる礼遇をすることを勧告した」と話した。
真実和解委は1970~80年代に発生した7件の拉北帰還漁夫スパイ操作疑惑事件と関連して、イ・ビョンギュ氏など9人が長期不法拘禁状態で拷問と過酷行為に遭い、一部はスパイとして操作された事実も確認したと明らかにした。
当時、捜査機関はイ・ビョンギュ、キム・イナム、キム・ヨンイル氏など北へ拉致され帰ってきた漁夫9人を令状なしに連行し、長期間収監し殴打と水拷問、電気拷問などを行い、イ・ビョンギュ氏の場合、犯罪事実自体が操作されたと真実和解委は伝えた。真実和解委はまた、民間人に対する捜査権のない保安部隊が令状なしにこれらの人々を不法連行・拘禁するなど捜査権を乱用した事実を確認し、国家に謝罪と再審などを勧告した。
ソン・ジュンヒョン先任記者 dust@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/438726.html 訳J.S