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裁判所 "教科部歴史教科書 修正命令 違法"

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/438027.html

原文入力:2010-09-02午後07:58:06(1326字)
2008年‘左偏向’理由 金星出版に変更指示
ソウル行政法院 "審議過程 経ておらず手続き上 瑕疵"

ソン・ギョンファ記者

教育科学技術部が金星出版社の高等学校<韓国近・現代史>教科書に対し修正命令を下したことは手続き上の誤りがあるとして‘取り消し’せよとの判決が下された。‘左偏向教科書の矯正’という名目で下された修正命令の違法性を確認した判決で、この判決が確定すれば教科部は手続きを守り教科書修正可否を新たに検定しなければならないが、教科部が直ちに控訴するという意向を明らかにし修正された現行教科書の配布は当分続くものと見られる。

ソウル行政法院行政5部(裁判長 イ・ジンマン)はキム・ハンジョン(52)韓国教員大教授など教科書著者3人が教科部を相手に出した‘修正命令取り消し’請求訴訟で 「2008年11月26日、金星出版社に対し教科部が行った修正命令を取り消す」と2日 判決した。

裁判所は判決文で「教科書に対する検定は教科部に設置された‘教科用図書審議会’の審議を経ることになっているが、教科部はこの手順を踏まなかった」として「この修正命令処分は教科用図書審議会の審議なしに行われたもので(手続き上)誤りがあるというキム教授などの主張は理由がある」と明らかにした。

裁判所は「教科用図書審議会の審議を経た教科書の内容を教科部が教科用図書審議会の別途審議を経ずに任意に変更することになれば、教科書検定に関する教科用図書審議会の審議という手続き的統制を経て教育の自主性・専門性・政治的中立性を確保するようにした教科書検定手続きに対する規定の趣旨を違法的に回避する恐れがある」と付け加えた。

金星出版社は2008年12月、教科部の修正指示により‘韓国と同様に北韓も単独政府樹立の過程を踏んでいった’という文章を消すなど、ニューライト団体と国防部などの要求を受け入れた内容で教科書を直した。これに対し著者らは教科部の修正命令を取り消してくれとして訴訟を起こした。

先立って著者らは教科書修正命令に従った金星出版社を相手に‘著作人格権侵害停止’請求訴訟を起こした。昨年9月、1審裁判所は 「修正された教科書の発行・販売・配布を中断し著者らに慰謝料を支給せよ」と判断したが、控訴審裁判所は先月25日 結果を覆し原告敗訴判決した経緯がある。

この日、判決が宣告された後、キム教授は「政治的判断でなされた教科部の教科書修正指示の無理を認めた判決」として歓迎の意を表した反面、教科部は「直ちに控訴する」と明らかにした。キム教授側は今回の1審判決を土台に、来年度に今年と同じく修正された教科書が再び配布される場合、教科部の既存指示に対する効力停止を裁判所に申請できるかなどを検討するなど、今後の法的対応を模索している。

スン・ギョンファ、チン・ミョンソン記者 freehwa@hani.co.kr

原文: 訳J.S