韓国とウクライナの外相が、ウクライナで捕らえられた北朝鮮軍の捕虜の送還問題、ウクライナの復興問題などについて議論した。
チョ・ヒョン外交部長官は30日、外交部庁舎でウクライナのシビハ外相と会談した。会談では、ロシアを支援するために派遣されウクライナ軍に捕らえられた2人の北朝鮮兵捕虜の送還問題が議論された。
シビハ外相は会談後、記者団に対し「北朝鮮の戦争捕虜問題について詳細に議論した。国際人道法に則ってどのように対応するかは分かっている」と述べた。外交部のパク・イル報道官は「北朝鮮兵捕虜問題に関して両国の外交の長は、この案件は国際法と人道主義の原則に合致する方法で解決されるべきだというコンセンサスのもと、建設的な議論をおこなっている」として、「韓国政府は今後も引き続き北朝鮮兵捕虜問題の進展と解決に向けた外交努力を尽くしていく」と語った。
政府は、憲法上韓国国民である北朝鮮兵捕虜が帰順の意思を示していることから、彼らを受け入れるとの立場を取っており、そのためにウクライナ政府と協議を続けてきた。ウクライナ政府は北朝鮮兵捕虜を彼らの意思に反して北朝鮮へ強制送還しないことには同意しているが、北朝鮮以外の国の捕虜の処遇問題も併せて考慮しなければならないため、まだ韓国行きの決定は下せていないという。
両国の外相はこの日、北朝鮮とロシアの密着への対応、韓国とウクライナの安保協力の強化、韓国企業のウクライナ復興への参画についても議論した。
シビハ外相は会談後のXへの投稿で、「ロシアと北朝鮮の協力の深まりから生じる共通の挑戦について議論した」とし、「韓国が支援を続けてくれたことに感謝し、ロシアが北朝鮮を参戦させたこと、ロシアがその見返りとして北朝鮮に提供したすべてを含め、ロシアの侵攻が全世界に及ぼす影響についても言及した」と語った。また「最高位級の政治対話を発展させるとともに、経済的かつ産業的な連帯を拡大しつつ、韓国企業がウクライナの復興に参画しながら安保協力も進展させる諸方策について議論した」と語った。
パク・イル報道官も「政府はこれまでエネルギー、インフラ、保健、医療、教育など、様々な分野でウクライナを支援しており、人道的危機の解消に向けた国際社会の取り組みにも積極的に参加してきた」と述べ、「支援の取り組みを継続していく」と述べた。
会談に先立ち、シビハ外相は非武装地帯(DMZ)を訪れた。同氏はXで「韓国の非武装地帯に立っていると、世界の安全保障が直結していることが非常にはっきりする」とし、「平壌(ピョンヤン)とモスクワの危険な行動により、この歴史的な線(line)は今やウクライナにある我々の前線とも物理的につながっている」と述べた。また「ロシアはウクライナに対する戦争に北朝鮮を介入させ、平壌の政権に力を与えて朝鮮半島に不安定さを輸出している」とし、「一方、ウクライナは安全保障を輸出し、自国の経験を共有する準備ができている。韓国のパートナーに対し、互恵的な安全保障パートナーシップを提案する」と述べた。シビハ外相は、韓国海外インフラ都市開発支援公社(KIND)の主催する企業家ラウンドテーブルにも出席し、両国の経済協力についても議論したとして、「戦場で検証されたウクライナのドローン技術と躍動的な防衛産業分野は、安全保障と民間の双方に巨大なシナジーを提供する」と述べた。