「スローガンを統一しようという連中は全員追い出さなきゃ。一体なぜ『不正選挙』のスローガンを叫ぶのを禁じるんだ」
韓国の統一地方選挙の投票用紙不足事態に抗議して始まった「開票所封鎖」デモが5日目を迎えた9日、ソウル松坡区(ソンパグ)のオリンピック公園ハンドボール競技場の前には、「不正選挙・再選挙(選挙やりなおし)」のスローガンに加え、「当日投票・手集計」のスローガンが新たに響き渡った。
この日、ハンドボール競技場周辺には午前7時時点で、警察の非公式推計によると約200人が集まった。1万人余りが結集した先週末に比べ、規模は大幅に縮小した。ただし、デモ初期には政治色の排除を目指し、「再選挙」のスローガンと太極旗のみを許容していた現場で、「不正選挙論」が色濃くなっている。
前日(8日)を境に「不正選挙」のスローガンが容認されたことに加え、さらに一歩進んで、「期日前投票の廃止」、「(投票用紙読取分類機・計数機などによる) 電子投票は信用できない、手集計だけを認めよう」など、これまで「不正選挙陰謀論」を広めてきた人々が展開してきた主張が具体的に噴出し始めたのだ。
「ストップ・ザ・スティール」(Stop the Steal)、「不正選挙は全面無効」、「当日現場で手集計」などと書かれたビラも至る所に貼られた。デモ参加者が集まるオンラインのチャットルームなどにも、「『不正選挙』のスローガンを禁止しようとする連中は、左派が送り込んだ『スパイ』だから注意しよう」という趣旨の書き込みが多数投稿された。
「再選挙要求以外の政治的な声とは一線を画すべきだ」として、太極旗(韓国の国旗)以外の外国の国旗や尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領に関連する旗、プラカードなどを警戒していた雰囲気も、次第に薄れつつある。実際、太極旗に劣らず星条旗が至る所で目についた。
競技場前の駐車場の一角には、大きな星条旗と共に「米国から皆さんと(志を)共にします」という文言を掲げた「有権者冷暖房休憩所」バス2台が登場し、競技場2階の入口には「MAGA(Make America Great Again、米国を再び偉大に)が大韓民国と(志を)共にする」と書かれた風船が、「不正選挙・再選挙」、「当日投票・手集計」などと書かれた紙と共に吊るされていた。
中央選挙管理委員会や地域別の選挙管理委員会に対する選挙不服申立や、裁判所に投票用紙と選管委内部の監視カメラ(CCTV)などに対する証拠保全申立書の提出を求める声もあがった。現場には「選挙日から14日以内に選挙不服申立を提起できる」とし、「今日から数えて8日残っている」というビラが貼られ、オンラインのチャットルームでは選挙不服申立を行う方法を具体的に説明する投稿がシェアされた。