韓国の野党第一党「国民の力」がハン・ドンフン前代表を除名した。尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の庇護の下、党非常対策委員長として国民の力に入党してから約25カ月で党から追放されたかたちだ。オ・セフン・ソウル市長と親ハン・ドンフン派の議員らは、「チャン・ドンヒョク代表の即時辞任」を求め反発した。
国民の力は29日、党最高委員会議を開き、ハン前代表の除名案を最終議決した。ハンガーストライキと入院で一週間近く党務を離れ、前日復帰したチャン代表は、この日のハン前代表の除名を主導した。チャン代表とソン・オンソク院内代表、チョン・ジョムシク政策委議長、シン・ドンウク、キム・ミンス、キム・ジェウォン、チョ・グァンハン最高委員など9人の党指導部のうち7人が除名に賛成し、親ハン派のウ・ジェジュン青年最高委員は反対した。ヤン・ヒャンジャ最高委員は棄権したと明らかにした。党規上、除名処分を受ければ5年以内には再入党できず、以後最高委員会で承認されない限り入党できない。
ハン前代表は2024年、本人と家族が国民の力の党員掲示板に尹錫悦前大統領夫妻を誹謗する投稿を行ったという疑惑が持たれていた。昨年末、党務監査委員会がハン前代表の調査結果を送付し、13日に党中央倫理委員会が除名を議決した。
ハン前代表は直ちに反発した。国会疎通館で記者会見を開き「私を除名することはできても、国民のための望ましい政治の熱望を鎮めることはできない」とし、「党員同志と国民の皆さん、私たちがこの党と保守の主人だ。絶対に諦めないでほしい。待っていてほしい。必ず戻ってくる」と述べた。党務監査委の調査結果は捏造だと主張してきたハン前代表は、効力停止仮処分申立てなど法的対応を検討している。
国民の力の党内の内紛は最高潮に達した。親ハン派議員16人はこの日声明を発表し、「(除名は)深刻な害党行為」だとし、「チャン・ドンヒョク指導部は今回の事態の責任を取って直ちに辞任すべきだ」と主張した。オ・セフン市長も「チャン代表がついに党を自滅の道に追い込んだ」とし、「絶体絶命の危機の中で大韓民国第一野党の代表を務める資格がない」という立場を示した。
チャン代表はこれといった立場を表明しなかった。チャン代表は来月初めに人材スカウト委員長を発表するなど、6月3日の地方選挙に向けた準備に本格的に着手する予定だという。