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李大統領の4大協力構想、中ロとの協力拡大で「南北関係改善」の突破口模索

登録:2026-01-13 08:44 修正:2026-01-13 10:16
その内容と意味
北朝鮮、中国、ロシアの3国の国境が交差する豆満江下流。遠くに見える鉄橋が「朝ロ友情の橋」。北朝鮮とロシアは豆満江鉄橋より下流に「豆満江国境自動車橋」を建設している=イ・ジェフン記者//ハンギョレ新聞社

 李在明(イ・ジェミョン)大統領が5日の韓中首脳会談で、中国の習近平国家主席に協力と仲裁を要請しつつ説明した4大南北・国際協力事業構想は、南北のレベルにとどまらない多国間協力事業の外観を帯びているという特徴がある。特に「広域豆満(トゥマン)開発計画(GTI:Greater Tumen Initiative)」に見られるように、中国やロシアとの協力を重要な動力源と考えているということで注目に値する。中ロと協力して北東アジア域内の秩序を対立から協力へと転換する一方、南北関係改善の突破口を開くという二重の布石だ。

■ソウル~平壌~北京高速鉄道の建設

 李大統領が習主席に真っ先に強調した南北・国際協力事業だ。この構想の大本には、2018年の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長との合意、文大統領と中国の李克強首相(当時)とのコンセンサスがある。金委員長が2018年の首脳会談で格別な関心を示した「朝鮮半島縦断高速鉄道」建設事業構想を、中国へと拡張したのだ。韓中が主導的に事業を推進することで北朝鮮を説得し、南北・韓中協力の基盤を強めようという構想だ。

■「保健医療」協力

 人道主義の性格が強いため制裁が免除される可能性があるうえ、「金正恩の特別関心事」であることに注目したアプローチだ。金委員長は平壌(ピョンヤン)総合病院と江東郡(カンドングン)、亀城市(クソンシ)、龍岡郡(ヨンガングン)の地方病院が完成した2025年を「保健革命の元年」と規定するとともに、「2026年から毎年20の市・郡に病院を同時建設する」と表明してきた。このことと関連しチョン・ドンヨン統一部長官は昨年12月19日の大統領への業務報告で、「感染症対応、郡単位の病院の現代化など、保健医療協力のパッケージを用意し、その財源調達を目標に国際信託基金の設立を推進する」と表明した。「国際信託基金」造成という多国間協力のかたちで北朝鮮の拒否感を弱めるとともに、「制裁の障壁」を越えるという構想だ。

■元山葛麻平和観光

 「観光」は原則的に国連安保理による北朝鮮制裁の対象ではないこと、「元山葛麻(ウォンサン・カルマ)海岸観光地区」が「金正恩の国策事業」であることに着目した構想だ。北朝鮮は金委員長の主導で一日2万人が宿泊できる規模を有する元山葛麻海岸観光地区を建設し、昨年7月1日に開場したが、内国人とロシアからの観光客を除く「第3国の観光客」を誘致できていないため、事実上開店休業状態だ。金委員長が「世界的な海岸観光都市」へと育成するという抱負を語っているため、「赤字の累積」を脱する画期的な観光客誘致構想が切実に求められている。このことに関してチョン・ドンヨン長官は大統領への業務報告で、「在外同胞の故郷訪問→南北中の乗り換え観光→韓国人観光」の3段階のアプローチによって「元山葛麻平和観光」を南北協力再開の呼び水にすると述べた。

■広域豆満開発計画(GTI)

 1991年に国連開発計画(UNDP)が主導した「豆満江開発計画(TRADP)」を元とする歴史の長い北東アジアの政府間協力構想だ。韓国、中国、ロシア、モンゴルが正会員国で、北朝鮮は2009年の2回目の核実験の直後に脱退したが、実務幹部をGTI事務局に常駐させている。豆満江の河口は朝中ロ3国の国境が交差する。中ロは首脳会談の共同声明で「豆満江河口開発協力」を明示しており、朝ロは2024年6月の首脳会談を機として「豆満江国境自動車橋」を建設している。このような事情に照らして、李大統領が「GTI」を南北・国際協力事業の一つとして習主席に説明し、協力と仲裁を要請したのは、南北関係をはるかに跳び越える戦略的布石だ。朝中ロ3国の「中庭」で韓国が参加する多国間協力の再活性化を提案したという事実だけでなく、ウクライナ戦争勃発後に硬直した韓ロ関係の「発展的変化」を指向するものであるという点で、特にそう言える。

イ・ジェフン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/1239352.html韓国語原文入力:2026-01-13 05:01
訳D.K

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