韓国国家データ処が今年初めて「寂しさ」について尋ねる調査を実施した結果、10人中4人が「寂しい」と答えたことが分かった。年齢層が高いほど寂しいと答えた人たちの割合が高かった。特に友人や知人など社会的ネットワークが全くない状態で寂しいと答えた人々が150万人に達し、彼らが孤立しひきこもりにならないよう国家レベルで管理する必要性が大きいものとみられる。
国家データ処が11日に発表した「2025年社会調査結果」によると、13才以上の人口の中で38.2%が「常に寂しい」と答えたことが分かった。「時々寂しい」と答えた人は33.5%、「しょっちゅう寂しい」と答えた人は4.7%だった。 年齢別では10~30代では寂しさを感じる割合が10人中3人の割合(30.3%~33.8%)だったが、50代(41.7%)、60歳以上(42.2%)など年齢が高くなるほど寂しいと答える人々が40%を上回った。女性(41.0%)が男性(35.4%)より(寂しいと答えた人の割合が)高く、未婚(35.6%)と既婚(35.5%)の差はほとんどなかった。
今回の調査では特に、社会的交流がほとんどない状態で寂しさを感じている「孤立・ひきこもり危険群」が150万人に達することが分かった。データ処の統計によると、特定の状況で助けを求められる人や交流する人がいないと答えた「社会的ネットワークなし」の割合が13歳以上の人口全体のうち5.8%だった。このうち半分以上(56.0%)は「寂しい」と答えた。すなわち社会的ネットワークがなく「寂しい」と答えた人は全体の3.3%だった。65歳以上の高齢層では、この割合が4.5%まで高くなった。
データ処関係者は「孤立・ひきこもりが社会的イシューになり感情的孤立を共に測定すべきという需要があり、今年初めて寂しさを調査項目に加えた」とし、「13才以上の人口の中で社会的ネットワークがなく寂しいと感じる3.3%は150万人程度だが、これは決して少なくない数字」だと語った。
ひきこもっているかどうかを確認できる「外出回数」調査も今年新たに加わった。週に5日以上外出すると答えた割合が65.9%で最も高かったが、週に1日未満(1.7%)、家の外にほとんど出ない(1.0%)と答えた人々も全体の2.7%に達した。年齢・所得別にみると、60歳以上の中でこのようなひきこもり型が全体の6.4%に達し、20代(1.3%)が2番目に高かった。世帯の月平均所得が100万ウォン(約10万5千円)未満の人口の中では13.4%がこのようなタイプだった。外出回数が1週間に1日未満や、ほとんど外出しないと答えた人たちは、障害または健康上の困難(68.8%)を最も主な理由に挙げており、経済活動における困難(11.1%)、対人関係における困難(7.2%)も少なくなかった。
翰林大学のソク・ジェウン教授(社会福祉学科)は、「寂しさや孤立は世界的にも問題になっており、対応策を講じるべき状況だ」としたうえで、「現在は体の不自由な高齢者(孤立・ひきこもり問題)に政策の焦点が当てられているが、孤立した青少年の社会的プログラムへの参加などまで含めた対策が必要だ」と述べた。