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韓国特検、旧統一教会・韓鶴子総裁を拘束起訴

登録:2025-10-11 08:20 修正:2025-10-11 09:46
教団資金13億ウォン横領容疑 
クォン・ソンドン議員に政治資金1億ウォン 
国民の力「分割」支援に2億1000万ウォン 
前大統領夫人のキム・ゴンヒ女史にネックレスなど8200万ウォン
旧統一教会(世界平和統一家庭連合)の韓鶴子総裁=旧統一教会提供//ハンギョレ新聞社

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権に対し旧統一教会(世界平和統一家庭連合)の懸案の請託とともに金品などを渡した疑いが持たれている旧統一教会の韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁が10日、拘束状態で起訴された。

 ミン・ジュンギ特別検察官(特検)チームはこの日、韓総裁を政治資金法違反などの容疑で拘束起訴したことを明らかにした。十数年間にわたり韓総裁を補佐した最側近のチョン・ウォンジュ前総裁秘書室長も同じ容疑で在宅起訴した。

 韓総裁とチョン前室長は、旧統一教会のユン・ヨンホ元世界本部長と共謀し、2022年1月5日に当時の与党「国民の力」のクォン・ソンドン議員に1億ウォン(約1100万円)の政治資金を供与した容疑(政治資金法違反)をかけられている。同年3~4月には、旧統一教会の資金1億4400万ウォン(約1500万円)を国民の力の国会議員たちに実際に「分割」して支援した疑いもある。

 二人はユン・ヨンホ元本部長らと共謀し、2022年7月5日と29日、尹錫悦前大統領夫人のキム・ゴンヒ女史側にシャネルのバッグ1個やグラフのネックレスなどを供与した容疑(請託禁止法違反)もかけられている。

 特検チームは、これらの請託に関連する費用は教団の資金から出されたものと判断した。韓総裁とチョン前室長はユン元本部長と共謀し、クォン議員に政治資金1億ウォン▽国民の力に対する支援金の支払いのために2億1000万ウォン(約2200万円)▽キム女史に3回にわたり提供した品物の購入代金として約8200万ウォン(約870万円)を横領した容疑(業務上横領など)をかけられている。

 これ以外にも、2022年5~7月にアジアのある国の国会議員に選挙資金10万ドル(約1500万円)と、アフリカのある国の大統領が所属する政党に選挙資金50万ドル(約7600万円)を支援した疑いも持たれている。特検チームは、彼らが教団の資金を横領して個人的に使用した情況も確認しており、2021~2024年に旧統一教会傘下の機関の資金1億1000万ウォン(約1200万円)を無断で使用した疑いも今回の公訴事実に含まれている。

 韓総裁とチョン前室長は2022年10月、カジノ遠征賭博疑惑に関する警察の捜査情報を入手し、ユン元本部長に証拠隠滅を指示した容疑(証拠隠滅教唆)もかけられている。

 二人より先に拘束起訴されたユン元本部長は、国民の力への「分割」支援関連の容疑(政治資金法違反)と、韓総裁とチョン前室長の教団資金横領容疑(業務上横領など)の共犯としてこの日追加起訴された。特検チームは、ユン元本部長の妻で「グラフ」のネックレスを購入した元世界本部財政局長のL氏も、請託禁止法違反などの容疑で在宅起訴した。L氏はチョン前室長とともに、用途が指定されていた旧統一教会の基金などを会計処理することなく韓総裁に上納するなど、旧統一教会の資金19億ウォン(約2億円)相当を横領した疑い(業務上横領など)も適用された。

 特検チームは、旧統一教会側が国民の力の全党大会などを控え、教団の信者を動員して集団的に党員として加入させた疑い(政党法違反)については捜査を続ける予定だと明らかにした。

 旧統一教会の韓国協会はこれについて、「特検が韓総裁を起訴したことについて、深刻な遺憾の意を表する」としたうえで、「韓総裁は政治的利益や金銭的目的とは関係なく、信仰上の使命を遂行してきており、今回の事件の指示や実行に関与したことはない」と明らかにしている。

※検察が起訴状で明らかにした容疑の内容は裁判所の判決を経て最終確定されます。

キム・ガユン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1222719.html韓国語原文入力:2025-10-10 17:09
訳M.S

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