本文に移動

「復旧に1カ月」火災受けた韓国の96システム…災害復旧システムの構築はゼロ

登録:2025-09-30 08:20 修正:2025-09-30 09:02
災害復旧システム構築は647システム中25のみ 
行政機関への意見提示ポータル「国民申聞鼓」の稼動中断を知らせる政府の案内文//ハンギョレ新聞社

 韓国行政安全部傘下の国家情報資源管理院(国情資院)の大田(テジョン)本院の火災で焼失した96の公共・行政システムの復旧には、1カ月ほどかかることが予想される。メインシステムが麻痺(まひ)した際に作動する災害復旧(DR)システムを備えていたものが、96のシステムにはまったくなかったからだ。今回の火災で稼働停止した647システムのうち、災害復旧システムが構築されていたものは25システム(3.9%)のみ。

 国情資院の火災に関し、中央災害安全対策本部のキム・ミンジェ第1次長(行政安全部次官)は28日午後2時に世宗(セジョン)庁舎で行われたブリーフィングで、「(火災で全焼した5階の7-1電算室の)96のシステムは大邱(テグ)の官民協力クラウド区域に設置する予定だが、情報資源の準備に2週間、システム構築に2週間ほどがかかると予想される」と述べた。

 96のシステムには、国民申聞鼓(行政機関に苦情・意見を提示するポータルシステム)、国家法令情報センター、国家報勲部の統合報勲、行安部の安全踏み石(災害・安全情報提供サービス)など1等級のシステム4つが含まれている。行政・公共システムは重要度に応じて1等級から4等級までに分けられている。行安部の関係者は「96のシステムにはいずれも災害復旧システムがない」と語った。今回の火災で稼動が停止した647のシステムのうち、災害復旧システムが構築されていたものは25(3.9%)のみ。

 災害復旧システムがあれば、設備が焼失したとしても長期間のサービスの空白は避けられた。災害復旧の方法としては大きく分けて、同じシステムを2つ作っておいて同時に稼動させる「アクティブ(動作)-アクティブ)」方式と、「アクティブ-スタンバイ(待機)」方式とがある。現在の公共・行政システムの災害復旧システムは、コストが相対的に少なくて済む「アクティブ-スタンバイ」方式だが、このシステムを備えていたものもごくわずかだったわけだ。

パク・ヒョンジョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/area_general/1221418.html韓国語原文入力:2025-09-29 19:06
訳D.K

関連記事