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国連軍司令部「作業中の北朝鮮軍が軍事境界線を越えた…韓国軍が警告射撃」

登録:2025-08-25 08:36 修正:2025-08-25 09:15
昨年、北朝鮮軍が非武装地帯の北側の地域に地雷を埋めている=合同参謀本部提供//ハンギョレ新聞社

 国連軍司令部は、今月19日に非武装地帯(DMZ)で建設・補修作業にあたっていた30人あまりの北朝鮮軍兵士が軍事境界線(MDL=休戦ライン)を越えたことを確認したと、24日に明らかにした。

 国連軍司令部はこの日、「南側の国境線付近で19日に韓国軍が北朝鮮軍に機関銃で警告射撃をおこなった」という北朝鮮の主張が事実かどうかをハンギョレが問い合わせたところ、「非武装地帯で発生した事件と、朝鮮中央通信を通じて発表された声明は認知している」として、書面回答で上のように明らかにした。国連軍司令部は、朝鮮戦争の休戦協定を管理、維持する責任と権限を有しており、国連軍司令官は軍事境界線(MDL)の通過と軍事境界線以南の非武装地帯(DMZ)への立ち入りに対する許可権を行使している。

 北朝鮮軍は昨年4月から休戦ライン付近に多数の兵力を投入し、警戒力補強作業の一環として茂みの除去、不毛地の造成、地雷の埋設、戦術道路の補強、対戦車防壁とみられる構造物の設置など、様々な作業をおこなっている。

 国連軍司令部は「事件が発生した際、国連軍司令部の軍事停戦委員会は標準手続きに沿って調査を開始した」とし、「国連軍司令部軍事停戦委員会の調査団は、約30人の北朝鮮軍の将兵が、建設および維持補修活動を遂行していた地域で軍事境界線を越えたことを確認した」と明らかにした。軍事停戦委の首席代表は、非武装地帯一帯で挑発や軍事的衝突などが発生すれば、軍事停戦委の秘書長の建議により、それに対する調査権限を発令し、軍事停戦委の調査結果の報告を受ける。

 国連軍司令部は「韓国軍は北朝鮮軍に軍事境界線を越えたことを知らせるために、数回にわたり警告放送をおこなったが、北朝鮮軍はこれに応答せず、その後、韓国軍は指定された警告射撃区域に警告射撃を実施し、北朝鮮軍を軍事境界線の北側地域に戻らせた」と説明した。

 この調査内容は、23日の北朝鮮による発表後の合同参謀本部の関係者による「北朝鮮軍が中部戦線の軍事境界線(MDL)を侵犯したため警告射撃などの措置を取った。北朝鮮軍は北上した」との発言と一致する。

 国連軍司令部は「北朝鮮は、19日の声明で言及されたように、非武装地帯内で予定されている建設活動については事前に通告してきた」とし、「事前通告と対話が誤解と偶発的事件のリスクを低減するために重要だということを認める」と評価した。さらに、「我々は、今回の問題はもちろん、その他の潜在的な問題についても北朝鮮軍と対話する用意がある」と補足した。

 北朝鮮軍総参謀部副総参謀長のコ・ジョンチョル陸軍中将は、23日の「南部国境一帯で軍事的衝突を引き起こす危険な挑発行為は直ちに中止すべきだ」と題する談話で、今月19日に韓国軍が南側国境線(軍事境界線)付近で作業中だった北朝鮮軍に12.7ミリ機関銃で10発あまりの警告射撃を加えたと発表していた。

クォン・ヒョクチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/1214863.html韓国語原文入力:2025-08-24 14:48
訳D.K

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