李在明(イ・ジェミョン)大統領は15日、国民任命式の前に各国の外交使節および国際機関の代表らと会い「最近、韓国の一部で望ましくない『外国人嫌悪感情』や『外国人移住労働者に対する人権侵害』などの問題が発生している」とし、「深刻さを十分に認知し対応する」と明らかにした。
李大統領はこの日夕方、青瓦台(旧大統領府)の迎賓館で行われた「大統領の招待、駐韓外交団晩餐会」で、「大韓民国が目指すグローバル責任強国は、偏見と差別のない社会を作ることから始まる」とし、このように述べた。李大統領は「大げさなスローガンよりも、すぐそばに暮らしている移住労働者に対する冷たい視線を変え、偏見をなくすことが、われわれ大韓民国の格を高める道だと考える」とし、「特に差別や暴力、人権侵害行為に対しては徹底的に対応していくことを約束する」と繰り返し強調した。
李大統領が駐韓外交団の晩餐会でこのような発言をしたのは、「国内に滞在する外国人は約265万人であり、その数は着実に増え」ており、「移住労働者、多文化家庭などが増え、社会の構成員も次第に多様化している」ことによるものだ。李大統領は12日の国務会議でも「移住労働者、外国人、社会的弱者に対する不当な差別や人権侵害が再発しないよう、必要な措置を徹底的に取ってほしい」と強調した。
この日の行事で李大統領は「国家間関係の出発点は人と人との出会いとコミュニケーションであり、このような交流は個人的な絆を生む」と語った。さらに「年齢も性別も成長環境も違ううえ、時には政治的背景も違うが、開かれた心で対話してみると意外と共通点も多く、古い友人のように親しくなる驚くべき経験ができた」とし「今後もできるだけ多くの首脳と交流するために努力する」と述べた。これに関して「9月に国連総会、10月にASEAN(東南アジア諸国連合)関連首脳会議、慶州(キョンジュ)APEC首脳会議、そして11月に主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)が相次いで開催される」とし、「様々なきっかけで皆さんの国の首脳ともお会いし、対話する機会を持てるようにしたい」と述べた。
李大統領はまた「個人的な絆を強くするための土壌は、記憶の共有と相手の文化に対する理解」だとし、「このところ連日、音楽の再生回数の新記録を更新している『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』ブームが示すように、文化はもはや地理的、言語的な限界がないグローバルな共同体」だと語った。そして「文化の力で私たちはさらに連帯し、和合し、協力することができる」と述べた。
この日の晩餐会には117の常駐公館の大使と30の国際機関の代表など駐韓外交団126人とともに、国会外交統一委員会所属の議員、関係省庁の長官、経済団体の長など170人余りが参加した。経済界の関係者としてはチェ・テウォン大韓商工会議所会長ら経済6団体の長、政府からはク・ユンチョル企画財政部長官、ペ・ギョンフン科学技術情報通信部長官、アン・ギュベク国防部長官らが出席した。