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尹前大統領「戒厳令は刃物と同じ…刃物を使ったからといって即殺人ではない」詭弁

登録:2025-04-21 23:28 修正:2025-04-22 08:20
尹錫悦前大統領が21日、ソウル瑞草区のソウル中央地裁で行われた内乱首謀容疑の刑事裁判の第2回公判に出廷している=写真共同取材団//ハンギョレ新聞社

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領が自身の刑事裁判の第2回公判で、「戒厳令は、それ自体は価値中立的な法的手段に過ぎない」として、誰も負傷しておらず流血事態がなかったたのだから、戒厳と内乱は同じではないとする詭弁(きべん)をまたも並べ立てた。

 尹前大統領は21日、ソウル中央地裁刑事合議25部(チ・グィヨン裁判長)の審理で行われた内乱容疑の裁判で、発言権を得てこのように述べつつ、「(戒厳令は)刃物と同じだ。刃物があればこそ料理したり、山で薪を取ったり、病気の患者を手術したり、これで殺人のような罪も犯すことができる」と例えた。

 そして「内乱という観点から裁判するなら、刃物を使ったからといって即殺人だと図式的にやるのではなく、長期独裁を狙った『親衛クーデター』だということが証明できるのかという観点から扱われるべきで、戒厳は一つの手段に過ぎない」と主張した。

 尹前大統領は「誰もけがをしたり流血事態が起こったりもしておらず、国家非常事態を宣言する方法は、非常戒厳の宣布以外には国の状態が非常事態だということを大統領が宣言する方法がない」とし、「これが内乱であり憲政秩序の破壊だと言うなら、どのような政権計画と軍をどのように活用しようとしたのかなどが根本的に扱われてこそきちんとした真相究明になるはず」だと強調した。

 検察と尹前大統領側の弁護団がそれぞれに有利な証人の尋問の順番をめぐって攻防を繰り広げると、尹前大統領は「法理を立てておいて裁判すれば、本質と関係のない証人尋問をあえてする必要はない、というのが弁護人の要旨」だとして、「調書も一種の専門証拠だとして被告人が同意しなければ証拠として使えず、法廷に立てなければならないが、(伝え)聞いたという証人たちにこのように法廷裁判で聞く必要があるのか」と説教するかのように述べた。

 尹前大統領側は、国会に弾劾訴追されたチェ・ジェヘ監査院長、パク・ソンジェ法務部長官、ソウル中央地検のイ・チャンス地検長らを証人申請する計画も明らかにした。

キム・ジウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1193538.html韓国語原文入力:2025-04-21 18:02
訳D.K

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