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米国、30年前に韓国を「センシティブ国」に指定した理由は「もっぱら核関連問題」

登録:2025-03-24 06:39 修正:2025-03-24 07:28
ウィ・ソンラク議員室、1993年の米国文書を公開
米政府が1993年12月7日に韓国政府に送った非公式文書。強調された部分は「センシティブ国リストはもっぱら核関連事項のみに該当する」という内容だ=ウィ・ソンラク共に民主党議員室提供資料より//ハンギョレ新聞社

 韓国が約30年前に米国の「センシティブ国」リストに含まれてから解除された当時、米国政府は韓国政府にセンシティブ国指定の理由が「核関連イシューのため」だったと説明していた。その文書が23日に公開された。

 最大野党「共に民主党」のウィ・ソンラク議員室が外交部外交史料館から確保した1993年の「第1次韓米科学技術共同委員会」の関連資料によると、同委員会が開かれる2日前の1993年12月6日、韓国政府は米政府に非公式文書を送り「(米エネルギー省の)命令によると、大韓民国は北朝鮮と共に『高度のセンシティブ国』に分類される。この命令は(韓米間での)科学技術分野の協力の必要性がますます高まる現実にそぐわない」と異議を唱えた。

 すると翌日、米政府は韓国政府に非公式文書を送り、「センシティブ国リストはもっぱら核と関連した問題であり、科学技術協定の範囲に含まれないため、科技共同委の会議でこの問題を提起するのは適切でない」としたうえで、「(韓米)原子力共同常設委員会(JSCNOET)でこれを提起した方がより適切で有用だろう」と述べた。約30年前に韓国がセンシティブ国に指定されてから解除された理由が、核関連問題のためだったという事実が文書で確認されたのだ。

 当時、韓国政府は米国政府に送った資料で「米国が1981年にセンシティブ国規定を施行して以来、依然として韓国をリストに残している点」に触れ、韓国が「1991年に朝鮮半島非核化と平和構築のための宣言などを行った点」などを挙げ、核政策に対する不信感の解消に務めた。さらに政府は「韓国をセンシティブ国に分類するのは不当であり、今後両国間の科学技術協力において障害要因とみなされる」と強調した。米国は国内外の情勢の変動と韓国政府のこのような異議申し立てを受け入れ、翌年の1994年7月、韓国に対するセンシティブ国指定を解除した。

 米エネルギー省が今年1月、「センシティブ国およびその他の指定国リスト(SCL)」の最下位カテゴリーである「その他の指定国家」に韓国を加えたという事実が公開された後、外交部は今月17日、「米エネルギー省傘下の研究所に対するセキュリティー関連の問題が理由であることが分かった」と明らかにした。さらに「センシティブ国に指定されても、韓米両国間の科学技術協力や産業協力などには問題がない」とも述べた。

 数十年間にわたり外交部で対米外交と核問題などを担当してきたウィ・ソンラク議員はこの日、ハンギョレに「過去にも米国は(センシティブ国の指定理由について)長期間言及しなかったが、解除の時点で核と関連していることを認めた」とし、「今も米国がすべての側面を言及していない可能性がある」と語った。ウィ議員は「今回のセンシティブ国指定の理由を単なる『セキュリティー事故』に求めるのは、事案をあまりにも矮小化することになりかねない」と述べた。来月15日のセンシティブ国指定の効力発効を控え、早急な解決のためには、政府が核武装論など外交政策との関連性も考慮する必要があるという指摘だ。

キム・チェウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1188464.html韓国語原文入力:2025-03-2400:35
訳H.J

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