大統領警護処が、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領に対する逮捕状を執行する高位公職者犯罪捜査処(公捜処)と警察の官邸敷地への進入を阻止しなかったことがわかった。今月3日、1回目の逮捕状執行を試みた時とは異なり、捜査団が順調に阻止線を突破した理由だ。
同日、警護処は公捜処と警察の進入を制止しなかったという。そのため、物理的な衝突もなかった。1回目の逮捕状執行の時とは違って、官邸に勤める警護処の職員たちはスクラム(人間の壁)を組まず、公捜処と警察で構成された共助捜査本部(共助本)が迂回して進入する際も止めなった。官邸内部の道を塞いでいた車の壁が移動する姿もカメラに捉えられた。これを受け、1次、2次阻止線を突破した共助本は、官邸正門から進入した後、3時間で3次阻止線までたどり着いた。
これはパク・チョンジュン前警護処長の辞任後、動揺が目立った警護処要員たちが「強硬派」のキム・ソンフン次長の指揮に従わなかったためとみられる。部長級以下の中間幹部と警護官の多くが、逮捕状の執行を阻止してはならないという考えだったという。法律に抵触しない線で対応しなければならないと判断し、適法な令状執行に抵抗して特殊公務執行妨害容疑で逮捕されることの不利益なども考慮したという。