12・3内乱事態当時、国軍情報司令部(情報司)が政治家を逮捕するため、暗殺作戦などに投入する最精鋭要員の投入を準備し、タスクフォース(TF)を設けたという主張が出た。
元大将(4つ星の将軍)で、野党「共に民主党」所属のキム・ビョンジュ最高委員は9日、最高委員会議で、「内乱戒厳の首魁尹錫悦(ユン・ソクヨル)とキム・ヨンヒョン(前国防相)が国軍情報司令部の特殊部隊を活用して『逮捕組』を運用した情況が具体的に明らかになったという情報提供を受けた」と述べた。この特殊部隊は、有事の際に敵陣に入り主要人物を逮捕・暗殺するよう訓練を受けた「HID」で、過去には北朝鮮に派遣され、工作に投入された。キム最高委員は「こんな『人間兵器』まで動員して多数の政治家と反対勢力を逮捕しようとしたのか。抵抗すれば暗殺でも敢行しようとしたのか」と批判した。
キム最高委員は、彼らが先月初めにも戒厳を企てたという疑惑についても語った。キム最高委員は「これら『人間兵器』は11月7日から14日まで休暇を取らずに部隊に待機しているよう命じられた」とし、「当時、戒厳の推進がままならず、『逮捕組作戦』を保留したのではないかと疑われる」と語った。また、非常戒厳宣言当日には「午後9時まで4~5日宿泊する荷物をまとめて首都圏某所に集結せよ」という指示を受け、20人が集まって翌日の4日午前5時まで待機してから解散したと主張した。
元国情院第1次長のパク・ソンウォン民主党議員も、情報司所属の情報要員7人が京畿道城南市(ソンナムシ)の情報部隊に派遣され、政治家逮捕のためのTFを立ち上げたという情報提供を受けたと明らかにした。同部隊は、脱北者やスパイに対する合同尋問のために組織されたものだという。パク議員は「逮捕されてくる政治家に対する尋問と調査、拘禁を準備していたものとみられる」と主張した。