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台風後も続く…韓国で史上最長の「30日連続熱帯夜」、この記録もさらに更新か

登録:2024-08-21 05:54 修正:2024-08-21 13:33
台風9号「ジョンダリ」が熱帯海上の空気を押し上げる
熱帯夜と猛暑が続いた19日午前、釜山水営区広安里の海水浴場で市民が日差しを避けて日傘や帽子、日よけなどをしてビーチを素足で歩いている/聯合ニュース

 ソウルが近代気象観測史上初めて「1カ月連続の熱帯夜」を記録した。釜山(プサン)と仁川(インチョン)でも熱帯夜の最長記録が続くなか、朝鮮半島の西海(ソヘ)上方から北上中の台風9号「ジョンダリ」が猛烈な熱気を押し込み、熱帯夜は続くものとみられる。

 気象庁は20日、ソウルでは先月21日から30日間熱帯夜が続いていると明らかにした。これにより、近代気象観測が始まった1907年以来初めてソウルで1カ月間熱帯夜が続いたことになる。釜山と仁川もこの日までに、それぞれ26日、28日間熱帯夜が続き、最長記録を延ばしているところだ。済州(チェジュ)は36日間熱帯夜が続いている。19日夕方からこの日朝までの最低気温は、ソウル27度、仁川27.9度、釜山26.6度、済州28度などだ。

 一方、台風9号「ジョンダリ」が南側の熱い空気を韓国側に引き寄せており、朝鮮半島西側地域の熱帯夜は当面は続く見込みだ。北太平洋高気圧の端が朝鮮半島東側に位置しており、その端にそって移動する台風が、高温多湿な南東風を引き込んでいる。南東風が太白(テベク)山脈や小白(ソペク)山脈を越えると、山脈の向い側の気温がさらに上がる「フェーン現象」によって、西側地域はさらに蒸し暑くなると予想される。気象庁関係者は「(台風が)熱帯海上にある暖かく湿った空気を引き上げ、高温多湿な空気を韓国側に引き上げるため、雨が降っても気温下降は難しい」として、「特に雨が降る場所では、夜間に湿気まで加わり、夜間の気温はさらに上昇すると予想される」と明らかにした。

第9号台風「ジョンダリ」の予想侵攻経路=韓国気象庁提供//ハンギョレ新聞社

 台風「ジョンダリ」は、現在(20日午前9時)は西帰浦(ソギポ)南南西約270キロメートルの海上に位置し、北進しているところだ。台風は、20日夕方6時ごろに済州西側を通過した後、夕方から深夜にかけて、熱帯低気部(最大風速が台風より低い熱帯低気圧)に変わると予報される。熱帯低圧部は21日午前に西側陸上に進入し、中部地方を通過して多くの雨を降らせ、強風を誘発する見込みだ。20~21日の予想降水量は、ソウル・仁川・京畿が20~60ミリメートル(多い場所として京畿南部では80ミリメートル以上)、光州(クァンジュ)・全羅南道、全羅北道が30~80ミリメートル(多い場所として全羅北道西海岸、全羅南道南海岸、智異山(チリサン)付近で100ミリメートル以上)、済州島30~80ミリメートル(多い場所として中山間と山地で100ミリメートル以上)などだ。

韓国気象庁の中期予報=韓国気象庁提供//ハンギョレ新聞社

 これにより、台風消滅後、雨が降った地域を中心に気温が一時的に下がるが、降水で残った湿気と高い海水温度、暖かい高気圧の影響で、猛暑と熱帯夜は続くものとみられる。気象庁の中期予報によると、ソウル地域は21~22日に降水によって最高気温が31度までわずかに下がるが、23日からふたたび気温が上昇するとみられる。

チョン・ボンビ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/1154453.html韓国語原文入力:2024-08-20 16:58
訳M.S