世宗市(セジョンシ)にある陸軍新兵教育隊で21日、訓練中に手榴弾(しゅりゅうだん)が爆発し、訓練兵1人が死亡、小隊長(副士官)1人が負傷し、国軍首都病院で治療を受けている。
警察と消防、軍当局の説明によると、この日午前9時50分ごろ、陸軍第32歩兵師団の新兵教育隊で手榴弾の投てき訓練をしていた訓練兵1人が、手榴弾の安全ピンを抜いたが投げず、これを見守っていた小隊長が安全措置を取っている過程で手榴弾が爆発した。この事故で訓練兵は心停止状態で国軍大田(テジョン)病院に運ばれたが死亡した。小隊長は手や腕などを負傷したため国軍首都病院に緊急搬送された。命に別状はないという。軍当局は「当時、訓練兵と小隊長はいずれも防弾服と防弾帽を着用していた」と述べた。手榴弾投てき訓練は6週間の新兵訓練期間の5週目に行われる。
陸軍の軍事警察と民間警察は、現場にいた訓練兵などに対して事故の経緯を聞いている。陸軍の関係者は、「亡くなった将兵と家族に心からお悔やみを申し上げる。民間警察と共に正確な事故原因を調査する」と述べた。民間警察が捜査にあたるかどうかは、軍事警察の事故原因の調査結果によって決まる。2021年に改正された軍事裁判所法には「死亡したり死に至ったりした場合、その原因となる犯罪」は民間捜査機関が捜査権を持つと規定されている。
また陸軍本部は、今回の事故の原因が究明されるまで、手榴弾投てき訓練には実際の手榴弾ではなく練習用の手榴弾を使用するよう全軍に指示した。