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「下半身麻痺防ぐために早く手術が必要なのに」…韓国、専攻医ストで各病院が混乱

登録:2024-02-21 06:54 修正:2024-02-21 08:00
20日午前8時20分、「診療不可」の案内がついたソウル松坡区のソウル峨山病院救急医療センター。待機人数や時間などを案内する案内モニターの画面(左)も消えている=コ・ナリン記者//ハンギョレ新聞社

 「診療をしておいて手術はできないなんて、どうしろというんだ」

 母親の脊椎神経のこぶを除去する手術を受けるため、大邱(テグ)から上京した40代のAさんが20日、ソウル江南区逸院洞(イルウォンドン)のサムスンソウル病院1階ロビーの椅子に座って途方に暮れていた。Aさんの母親はサムスンソウル病院で診療を受け、手術の予約までした後、大邱に帰る予定だったが、この日病院から手術が難しいと言われた。Aさんは「母親の脊椎神経が麻痺しているので、できるだけ早く手術しないと下半身麻痺になる可能性があるという」とし、「サムスンソウル病院では手術ができないようだが、他の病院の予約もキャンセルされるのではないか心配だ」と語った。

 韓国政府の医学部定員拡大に反発し「ビッグ5」(ソウル大学病院、ソウル峨山病院、ソウル聖母病院、新村セブランス病院、サムスンソウル病院)の専攻医らが19~20日にかけて集団辞職に突入したことで、これらの病院のあちこちで患者と保護者らの混乱と病院に残った医療スタッフたちのため息が大きくなっている。眼科など生命と直接かかわらない科から「医療大乱」が先に現実化する雰囲気だ。

 この日の朝、ソウル松坡区のソウル峨山病院の救急室の入口には「救急室の病床が飽和状態なので診療ができない」という案内板ができた。心臓疾患を患っているある女性(32)は「持病のため救急室をよく訪れるが、このような案内は見たことがない」と言いながら踵を返した。慶尚南道馬山(マサン)から上京したBさん(46)は、「昨日の午後2時半に救急室に来て2時間並んだ末、診療を受けた。母親が膵臓がんなので、早く手術しなければ亡くなるかもしれないが、いつ手術するかも教えてくれず、待てという言葉ばかりを繰り返している」と語った。

20日午後2時30分、ソウル西大門区セブランス眼科病院3階の診療室ごとに診療遅延の案内文が貼られている=キム・チェウン記者//ハンギョレ新聞社

 保健福祉部の「応急医療情報提供」アプリには、この日の午後2時45分基準で「ソウル峨山病院で成人救急室の整形外科の単純縫合診療はできず、集中治療室の不足で外科トラウマ患者を受け入れられない」という内容のお知らせが掲載された。サムスンソウル病院でも緊急を要する手術を除き、20日基準で手術を30%ほど減らしており、ソウル聖母病院も重症度に応じて手術室、集中治療室、分娩などに対する非常体制に突入した状態だ。

 病院現場に残った医療スタッフは押し寄せる患者を診ながら、手術の取り消し・延期を知らせる作業に追われていた。ソウル鍾路区のソウル大学病院の看護師Cさんは「病院からいちいち患者に電話し、ストライキ中だが、手術を希望するかを尋ねている」とし、「病棟手術10件のうち半分が減った。 専任医が代わりに専攻医の役割を果たしているが、人数が少なくてカバーできない状況」と語った。Cさんは「全般的にすべての科でできるだけ手術を取り消そうとしているので、来週過ぎには事実上手術が全くできないかもしれない」と付け加えた。

 診療の支障や手術の中止が真っ先に現実化したのは眼科など生命と直結しない科だ。順天郷大学付属のソウル病院は眼科の一部手術を取り消したり、当日外来診療を受けないようにしており、新村セブランスなど主要病院の眼科は専攻医の診療中断で外来診療ができないという案内メールを患者に送った。

 出産を控え、無痛分娩注射ができないだとか、分娩日程の延期通知を受ける妊婦も増えている。新村セブランス病院は麻酔痛症医学科の専攻医がおらず、19日から出産時に無痛分娩の注射ができないと産婦に通知している。病院関係者は「麻酔痛症医学科の専攻医がおらず、無痛分娩の注射を打てない」と語った。

ユン・ヨンジョン、キム・チェウン、コ・ナリン記、チョン・ボンビ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1129126.html韓国語原文入力: 2024-02-20 23:16
訳H.J

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