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KAIST卒業生、大統領に抗議し強制退場…「口をふさぐ大統領」、「維新政権再現」

登録:2024-02-16 21:56 修正:2024-02-17 07:42
野党は一斉に批判
16日、大田儒城区の韓国科学技術院(KAIST)で開催された2024年学位授与式で、ある卒業生が尹錫悦大統領が祝辞を述べている際に立ち上がってR&D予算削減に抗議し、制止されている/聯合ニュース

 16日に行われた大田(テジョン)のKAIST(韓国科学技術院)の学位授与式で、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が祝辞を述べている途中、ある卒業生がR&D予算削減に抗議し、大統領の警護員によって退場させられた。野党は「口をふさぐ大統領になることを決心したのか」として一斉に批判の声をあげた。

 野党「共に民主党」のソ・ヨンジュ常勤報道担当はこの日午後、国会でのブリーフィングで、「近接距離でもない遠くからの大統領に対する意思表示の叫びさえ、一時も我慢できなかったのか。尹大統領が国民の口を塞ぐ大統領になることを決心したのは間違いない」と批判した。

 国会科学技術情報放送通信委員会の野党側幹事を務める民主党のチョ・スンレ議員はこの日発表した声明で「今日引きずられていった卒業生の学士帽が床に落ちる様子を見て、胸が張り裂けそうだった。KAIST人の自負も、科学技術人の自尊心も、科学大国大韓民国の国格も地に落ちた」とし、「尹大統領はKAIST家族と科学技術人たちに謝罪し、責任者を更迭せよ」と述べた。

 この日、退場措置を受けた卒業生は、緑色正義党大田市党のシン・ミンギ報道担当。緑色正義党のキム・ミンジョン報道担当は国会でのブリーフィングで「現場にいた大統領の警護員たちは卒業学位服を着て偽装していたというが、維新政権のフラクション時代が再現されている現実にあきれてものも言えない。以前も過剰警護が批判されていたにもかかわらず一つも変わっていない現実が嘆かわしい」とし、「卒業式には一方的な演説をするためだけに行き、現場の声を聞く意志も計画もなかったからこそ、警護員たちが暴圧的な過剰警護で大統領の意を代弁しているのではないか」と指摘した。緑色正義党のキム・ジュヌ常任代表もフェイスブックに「進歩党のカン・ソンヒ議員後、2回目の大統領警護室による過剰な公権力の行使」だとし、「市民の政治的表現の自由まで暴力的な連行で対応する尹大統領室の行為は、民主主義の退行のワンシーンとして記録されるだろう」と記した。

 進歩党のホン・ヒジン報道担当は国会でのブリーフィングで、「尹大統領は、自身に対して反対意見を持つすべての国民を引きずり出してもよい者として扱っている」とし、「進歩党は引きずり出される国民とともに今後、全力を尽くして尹大統領を引き下ろす」と述べた。

カン・ジェグ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/1128674.html韓国語原文入力:2024-02-16 17:53
訳D.K

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