大韓サッカー協会のナショナルチーム戦力強化委員会が、ユルゲン・クリンスマン監督の更迭を建議することにした。昨年2月末に赴任したクリンスマン監督は、1年でサッカー韓国代表チームの司令塔から退くことになった。
大韓サッカー協会のファン・ボグァン技術本部長は15日、ソウル鍾路区(チョンノグ)のサッカー会館で開かれた2023アジアサッカー連盟(AFC)アジアカップに関する国家代表戦力強化委員会の会議後、「クリンスマン監督がリーダーシップを発揮するのが難しいという判断があった。監督を更迭する方向で委員たちの意見が集まった。この内容を協会に報告する」と述べた。ファン本部長は「次の過程が早く進められるようにする」と付け加えた。
大韓サッカー協会執行部は同日、戦力強化委員会の報告などをもとに、クリンスマン監督の進退を決めることになるが、すでに役員会議でも更迭で意見がまとまった状態であり、事実上、チョン・モンギュ大韓サッカー協会長の最終的な決心だけが残っている状態だ。チョン会長が決断を下せば、来週初めにクリンスマン監督の更迭が公式に発表される見通しだ。
後任の司令塔選びも急ピッチで進む見通しだ。サッカー代表チームは3月、2026北中米ワールドカップのアジア2次予選で、タイとの対戦を控えている。クリンスマン監督の辞任が決まれば、戦力強化委員会が新監督候補らの中から最終候補群を絞り、執行部がその中から監督を確定する。
時間が差し迫っているため、今月末までには新しい司令塔を決めるものとみられる。サッカー専門家らは、3月のワールドカップ予選を控えているだけに、国内派の監督が選ばれるとみている。現在、五輪代表チームを指導しているファン・ソンホン監督や、蔚山HDのホン・ミョンボ監督が有力視されている。
同日の戦力強化委員会では、最近浮き彫りになったソン・フンミンとイ・ガンインの内輪もめに関する話も出た。
ファン技術本部長は「イ・ガンインとソン・フンミンのもみ合いなど、内輪もめがヨルダンとの準決勝に影響を及ぼしたという点には、クリンスマン監督も同意した」と伝えた。米国に滞在中のクリンスマン監督は同日、戦力強化委員会の会議にオンラインで出席した。
ファン技術本部長は「クリンスマン監督体制では代表チームの戦力回復が不可能なほどだという意見があり、特にクリンスマン監督が再び対戦したヨルダンとの準決勝で、戦術的な準備が足りなかったと判断した」とし、「しかし、クリンスマン監督は戦術的部分に対する問題を認めなかった」と明らかにした。
クリンスマン・コリアは64年ぶりのアジアカップ優勝を目標に大会に出場したが、守備の組織力など戦術的な準備不足という評価を受けた。また、選手団の内輪もめにより和が乱れた状況で、チームを結束させることができなかったという批判を受けた。