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50代男性、お酒、そして26.6日…法医学者が分析した韓国の「孤独死」

登録:2024-01-16 06:05 修正:2024-01-16 08:07
クリップアートコリア//ハンギョレ新聞社

 法医学者が2017年から2021年までの5年間、韓国の司法解剖資料を分析した結果、孤独死の死亡者のうち50代男性が最も多いことが分かった。孤独死を予防するためには、脆弱階層の社会連結網(ソーシャル・ネットワーク)の強化のような従来の政策だけでなく、薬物やアルコール障害と関連した対策を共に用意しなければならないという主張が出てきた。

 釜山大学医学部法医学教室のナ・ジュヨン教授が韓国保健社会研究院の「保健社会研究」に昨年末掲載した「司法解剖資料を通じた大韓民国の孤独死に関する考察」によると、2017年から2021年までの5年間に行われた司法解剖資料664件のうち、目撃者なしで死亡して3日以上経った後に発見された「孤独死」の事例は128件だった。

 128件の孤独死の司法解剖事例のうち、男性が108人(84.4%)で、女性(20人)より5倍以上多かった。年代別では50代が51人(39.8%)で最も多く、60代と40代がそれぞれ30人(23.4%)と28人(21.9%)だった。20~30代が孤独死したケースも8件(6.3%)あった。性別と年齢をすべて考慮すれば、50代男性が44人(34.4%)で最も多かった。ナ教授は50代男性の孤独死事例が最も多い背景について「彼らは健康管理および家事労働に慣れておらず、失職、離婚などで人生の満足度が急激に下がる年齢である点を強調できる」と説明した。

 孤独死した人たちは死亡から平均26.6日がたってから他者によって発見されている。保健福祉部の2022年実態調査の結果によると、孤独死の遺体を家族が発見した場合、死亡から発見までの時間が平均17.6日で短い一方、隣人や賃貸人が発見した場合、平均29.7日がたっていた。福祉公務員や水道・電気・ガス検針員などが発見した場合は平均67.8日で最も長かった。

 孤独死した人たちの多くが飲酒のために家族や親戚、隣人などと関係が断絶した状態だったことが分かった。研究陣が遺族など周辺の人の陳述を基に、孤独死の死亡者が生前に社会的孤立を経験した理由を分析した結果、酒にまつわる問題が原因になったケースが43人(33.6%)で最も多かった。解剖の結果、43人のうち10人は肝硬変症などアルコール関連疾患や急性アルコール中毒、慢性アルコール中毒などが直接的な死因であることが分かった。

 孤独死の死亡者から平均0.074%濃度の血中アルコールが検出されたという点もこのような分析を裏付ける。遺体が腐敗する過程で体内に形成されるアルコール数値を測定し、飲酒運転取り締まりの基準である血中アルコール濃度0.03%以上の場合だけをまとめても、128人のうち80人(62.5%)からこの水準を超える血中アルコールが検出された。80人の平均血中アルコール濃度は0.109%だった。

 自殺による孤独死が128件のうち10件だったが、このうち半分の5件は薬物中毒によることが分かった。ナ教授は研究結果を根拠に「薬物に対する統合的管理と孤独死およびアルコール障害に対する相互有機的な社会的対策が必要だ」と指摘した。

チョン・インソン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1124514.html韓国語原文入力:2024-01-15 20:30
訳H.J

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