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野党離党の韓国元首相「『検察独裁』と『防弾』の泥沼にはまった韓国…新たな政治を」

登録:2024-01-12 00:37 修正:2024-01-12 09:13
イ元首相「出馬しない」…「原則と常識」結党計画に合流する見込み 
民主は離党批判…「分裂は民主陣営の勝利への道ではない」
イ・ナギョン元首相が11日、国会疎通館で記者会見を行い、離党と新党結成を宣言している/聯合ニュース

 イ・ナギョン元首相は11日、「無能な政権と堕落した政治が各自の死活ばかりに没頭し、国の危機を深化させている」と述べつつ、野党「共に民主党」を離党し新党を結成すると表明した。前日のキム・ジョンミン、イ・ウォヌク、チョ・ウンチョンらの「原則と常識」所属の各議員に続き、イ元首相も離党したことで、総選挙まで3カ月を残して野党の分裂が本格化した。

 イ元首相は同日、国会疎通館で記者会見を行い、「24年間にわたって身を置いた民主党を離れ、大韓民国に奉仕する新たな道に踏み出すことにした」とし、「民主党が誇った金大中(キム・デジュン)と盧武鉉(ノ・ムヒョン)の精神と価値と品格は消え去り、暴力的で低レベルな言動が横行する『一人政党』、『防弾政党』へと変質した」と離党を宣言した。

 イ元首相は「大韓民国は『検察独裁』と『防弾』の泥沼で道に迷っている。与野党は敵対的共生関係で国を崩壊させつつある」とし、「腐った木では彫刻はできないという孔子の言葉のように、今の政治では大韓民国を救うことはできない」と付け加えた。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権の失政にもかかわらず、民主党はイ・ジェミョン代表の司法リスクに足を引っ張られて野党としての役割を果たせていないため離党を選んだ、との趣旨だ。

 イ元首相は新党結成の意思を公式化した。「極限の陣営対決を乗り越えて国家課題を解決し、国民生活を支えるためにけん引する新たな政治勢力を作る」とし、「原則と常識の同志たちと協力する」と語った。12日に原則と常識が結党計画を明らかにすれば、イ元首相も来週中に合流するかたちになるとみられる。イ元首相は「改革新党(仮称)」のイ・ジュンソク元国民の力代表についても、「志を同じくするなら誰とでも協力する用意がある」と述べた。また同日夜のCBSラジオとのインタビューで、「(総選挙には)出馬しない」と述べた。

 イ元首相はかつての党代表、総選挙の共同選挙対策委員長として原則を破ったことについては謝罪した。2000年に民主党に入党後、当選5回の国会議員、全羅南道知事、党代表、首相を務めた同氏は、2020年の総選挙で共同選挙対策委員長を務めていながら党の衛星政党結成決定に同意したこと、党代表だった2021年にソウル市長・釜山市長補欠選挙に候補を立てたことなどに触れつつ、「民主党の疲弊は私にも責任がある。国民と党員のみなさまにお詫び申しあげる」と述べた。

 民主党はイ元首相の離党を強く批判した。チョ・ジョンシク事務総長は、「離党と分裂は民主陣営の総選挙勝利や政権交代への道ではない」と述べた。

オム・ジウォン、カン・ジェグ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1124045.html韓国語原文入力:2024-01-11 19:58
訳D.K

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