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韓国野党第一党代表を襲った犯人は不動産仲介業者の60代…警察「殺人未遂適用」

登録:2024-01-02 23:59 修正:2024-01-03 22:10
警察、「イ・ジェミョン代表を殺害しようとした」との供述を確保 
忠清南道牙山市で生活…周辺住民「普段、政治的な発言はなかった」
共に民主党のイ・ジェミョン代表を凶器で襲撃したK容疑者(中央)が、釜山蓮堤区の釜山警察庁に移送されている/聯合ニュース

 韓国の野党第一党「共に民主党」のイ・ジェミョン代表に凶器を振り回した人物は1957年生まれのK氏であることが明らかになった。釜山(プサン)警察庁特別捜査本部は2日午後、記者会見を開き、「共に民主党のイ・ジェミョン代表を襲撃した容疑者は忠清南道に居住する66歳のK氏」だと発表した。

 K容疑者は同日午前10時29分ごろ、釜山市江西区加徳島(カドクト)の大項展望台から車で移動中のイ代表の左首を凶器で刺した疑いが持たれている。犯行当時、K容疑者は紺色のジャンパーのポケットに凶器を隠し、イ代表が近づくと「サインをしてほしい」といって近づいた後、首に向かって凶器を握った右手を振り回した。警察の話によると、K容疑者は昨年インターネットで全長18センチメートル、刃渡り13センチメートルの凶器を購入し、犯行を準備してきたという。K容疑者はソウルの職場を退職後、忠清南道牙山市(アサンシ)で不動産仲介業を営んでいるという。K容疑者の不動産屋の近くにある別の不動産仲介業者は「朝8時には店を開き、普段政治的な発言もほとんどなかった。なぜ釜山まで行ってそんなことをしたのか理解できない」と語った。また別の仲介業者は「普段、周辺の不動産屋たちと交流がなく、一人で働いていた。家族もソウルに住んでいると聞いた」と話した。

 警察はK容疑者から「イ代表を殺害しようとした」という陳述を確保した。このため、明確な殺害意図があったとみて、殺人未遂容疑を適用して捜査を進める予定だ。具体的な犯行動機は確認されておらず、犯行を共謀した人はこれまでのところはいないと警察は明らかにした。ソーシャルメディアではK容疑者が民主党員という噂が急速に広がったが、警察は「政党の党員なのかどうかは確認されていない」と述べた。

 イ代表を狙ったK容疑者の試みが初めてではないという主張もソーシャルメディアを通じて広がった。イ代表が先月13日、民主党釜山市党で開かれた現場最高委員会議と伝貰(チョンセ・契約時に高額の保証金を貸主に預けることで月々の家賃は発生しない不動産賃貸方式)詐欺被害者懇談会に出席した時、K容疑者が今回の犯行の時に着用した青い王冠の形の被り物をした男性が写っている写真と映像などが根拠に示された。この映像などには「私はイ・ジェミョン」と書かれたプラカードと共に、ペンとみられる物を手にしたK容疑者と推定される人物が登場する。

 釜山警察庁のパク・ジュンギョン刑事課長は同日の記者会見で、「計画犯罪を念頭におき、犯行動機の把握に集中する予定」だと語った。この日イ代表が釜山を訪問する際、警察は民主党側から特別な要請がなく、金海(キムヘ)空港などの事前安全点検など通常の犯罪予防などの対処をしただけだと明らかにした。

キム・ギュヒョン、ソン・インゴル、シム・ウサム記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/yeongnam/1122721.html韓国語原文入力:2024-01-02 22:19
訳H.J

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