朝鮮時代の正宮である景福宮の塀にスプレーで落書きされるという事件が発生し、警察が容疑者を追跡している。
16日、ソウル市の鍾路(チョンノ)警察署と文化財庁の説明を総合すると、この日午前1時50分頃、景福宮西側の迎秋門の左と右側、国立故宮博物館周辺の小門の左側などに「映画無料」などの文字がスプレーで落書きされていた。この塀には、赤と青のスプレーで「映画無料」という文字とともに、違法映像共有サイトと見られる文字列が繰り返し書かれていた。警察関係者は「近隣の防犯カメラ(CCTV)を基盤に容疑者を追跡中」だと明らかにした。
この日午後、文化財庁は「国立文化財研究院保存科学センターと国立故宮博物館の文化遺産保存処理専門家らと一緒に損なわれた現況を調査し、保存処理薬品を使って洗浄するなど、毀損された塀を最大限迅速に復旧する」と明らかにした。落書きの現場には臨時の遮へい幕が設置された状態だ。また、文化財庁は景福宮の塀の保存と管理を強化するため、防犯カメラを拡大設置する計画だ。景福宮は国家指定文化遺産史跡で、迎秋門をはじめ景福宮の塀もすべて史跡の指定範囲に含まれている。
文化財庁は「今回の事件に対して文化財保護法を適用し、容疑者を探すために鍾路警察署と緊密に協力している」と明らかにした。文化財保護法第99条は、「保護物及び保護区域を含む指定文化財の現状を変更したり、その保存に影響を及ぼすおそれのある行為をした者」に対し、5年以下の懲役または5000万ウォン(約550万円)以下の罰金刑に処するよう規定している。