韓国で16日に実施された2024学年度の大学修学能力試験(修能、日本の大学入学共通テストに相当)は、昨年より難しかったと分析され、浪人生と呼ばれる過年度生受験者が入試結果に及ぼす影響にも関心が集まっている。2024学年度の修能受験生のうち、過年度生(検定試験受験生を含む)は17万7942人(35.3%)で、28年ぶりに最も多かった。
16日、入試業界の説明を総合すると、難易度が高かったという評価がかなり多かった今回の修能は、受験経験のある過年度生の方が現役高校生の受験者より多少有利だという評価が多い。首都圏の主要大学で修能の点数を中心に入学を決める「定時募集」の割合が高くなったうえに、医学・薬学系列志望の高まり、文系・理系が統合された修能などの影響で、過年度生の割合はここ数年急速に増えている。今年は特に、「キラー問題(超高難度問題)」を排除するよう指示した政府の方針により、修能が容易になることを期待して受験した過年度生も増えた。
「ユーウェイ教育評価研究所」のイ・マンギ所長は、「浪人生は現役の高校3年生より長く修能を準備してきたため、相対的に上位圏を多く占めている」とし「特に随時募集(学生生活記録簿などの総合評価による入試制度)を志願した高校3年生が、(大学別の)修能の最低学力基準(等級)に合わせるのが難しい状況まで起こりうる」と指摘した。上位圏の割合が高い過年度生受験者が修能の等級を分ける区分点数(等級カット)を高め、定時募集の競争が激しくなるのはもちろん、随時募集の最終合格に必要な要件である最低学力等級を合わせるのが難しい生徒が生じかねないという意味だ。
しかし、入試結果にこれといった影響を及ぼさないだろうという見方も出ている。浪人生の中には、いわゆる仮面浪人(大学に通いながら修能を再び受ける受験者)を中心に修能試験の準備に「全賭け」しない学生も多いためだ。「メガスタディ教育入試戦略研究所」のナム・ユンゴン所長は、「今回の修能で仮面浪人生がぐっと増えた理由は、キラー問題排除で修能が易しくなるという期待が大きかったからだ。しかし予想よりも試験が難しく出題され、仮面浪人生が良い結果を得るとは予測しがたい状況だ。仮面浪人生の増加が影響を与えない可能性も高い」と話した。鐘路学院は2024学年度修能の過年度生受験者のうち、仮面浪人生の規模を8万9600人余りと推定した。2023学年度(8万1116人)に比べて8千人以上増えた。
16日の2024学年度修学能力試験の成績は、来月8日に通知される。随時募集合格者の発表は大学別に12月15日までに行われる。来年1月3日からは定時募集の願書受付が始まる。