韓国の最大野党「共に民主党」のイ・ジェミョン代表が17日でハンガーストライキ開始から19日目を迎えた中、同党は早ければ18日、ハン・ドクス首相の解任建議案を国会に提出することにした。民主党は尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権の内閣総辞職も要求するなど、「対政府全面闘争」を宣言した。大統領室は民主党の要求に対し、「破れかぶれの闘争の被害者は結局国民」だと反論するなど、出口の見えない「強対強」の政局が続いている。
民主党は17日午前と午後の2回にわたり最高委員会議を開き、イ・ジェミョン代表のハンスト中止案と対政府闘争計画について議論した。最高委員会は大統領室糾弾声明を出し、「尹錫悦政権が結者解之(自分が起こした問題は自分で解決しなければならない)しなければ、民主党は国会が持つ権限に基づき、現在の状況を正していく」とし、ハン・ドクス首相の解任と内閣総辞職を重ねて求めた。民主党のパク・ソンジュン報道担当は「18日、ハン首相の解任建議案を国会に提出する可能性が高い」と説明した。
これに先立ち、民主党は前日、国会で5時間にわたり緊急議員総会を開いた後、「尹錫悦政権の暴政と検察独裁に立ち向かい、総力を挙げて戦っていく」とし、尹錫悦政権の全面的な国政刷新と内閣総辞職およびハン・ドクス首相解任建議案の即時提出▽「海兵隊チェ上等兵の捜査もみ消し疑惑」をめぐる特検法の貫徹に向けた手続きの即時導入▽不当な政治捜査・野党弾圧などに立ち向かうこと▽違法を働いた検事に対する弾劾手続きの推進▽市民社会を含むすべての勢力と国民抗争などが盛り込まれた決議文を発表した。
民主党はこれと共に、イ代表に議員全員の意思を伝え、ハンガーストライキの中止を改めて求めた。しかし、イ代表はハンガーストライキを続ける意思を曲げなかった。民主党指導部は同日午後には「直ちにハンガーストライキを中止し、入院すべき」という医療スタッフの診断を受け、救急車を待機させ緊急入院するようイ代表を説得したが、イ代表は入院を頑なに拒んだ。
民主党の対政府闘争決議に対し、与党は「突拍子もないこと」だと一蹴した。大統領室高官は同日、「野党のハン・ドクス首相の解任建議案決議、内閣総辞職の要求」に対する大統領室の立場を問うハンギョレの質問に「皆の力を結集しても足りない時に、破れかぶれの闘争を展開するとは、被害者は結局国民であろう」と答えた。
検察がイ代表に対する拘束令状を請求した場合、逮捕同意案処理をめぐる民主党内の論議と、その後イ代表が拘束されるかどうかによって、政局の不確実性はさらに高まるものとみられる。