韓国で経歴２年目の小学校教員が自殺…労組「児童同士のいじめ問題で苦しんでいた」
ソウル瑞草区（ソチョグ）のある小学校で1年生の担任教員が自殺し、警察が捜査にあたっている。ソウル教師労働組合（ソウル教師労組）は、死亡した教員は最近起きた校内暴力事件で保護者の抗議を受け、苦しんでいたと主張した。
ソウル瑞草警察署は20日、18日午前11時に瑞草区のある小学校で1年生の学級担任教員のAさんが遺体で発見されたと明らかにした。前日（17日）夜に死亡したと推定されるAさんは、死後に同校の職員に発見され、警察に通報が入った。
Aさんは昨年、初勤務地として同校に赴任した教員で、昨年に続き1年生の学級担任だった。ソウル教師労組は前日の声明で「同僚教員によると、先週Aさんの学級で生徒同士の事件があった」とし、「Bという児童が後ろに座っていたCという児童の額を鉛筆で引っかいた。Cの保護者はこの事件を理由として職員室に訪ねてきて、故人に『教師の資格なし』、『子どもたちのケアをどうするつもりか』と強く抗議したという」と明らかにした。
ソウル教師労組の報道担当のチョン・ヘヨンさんはハンギョレに「亡くなったAさんと同じ学校の同僚教員が情報提供してくれた内容」だとしつつ、「本事件と関連のある2人の児童を含め、Aさんは亡くなる前まで計4人の児童同士の確執のせいで苦しんでいたという」と語った。
警察は、学校関係者、遺族、保護者などを調査したものの、現在のところ学校に対する不満や保護者との摩擦などの問題のせいで自殺したかどうかは確認できていないと語った。Aさんの遺書も見つかっていない。警察の関係者は「現在のところ調査したのは一部の教員のみであるため、すべて調査して確認する予定」だと語った。
オンライン・コミュニティーなどでは、「Aさんは保護者によるハラスメントで亡くなった。加害保護者は現役の国会議員の家族」だとする内容が広がっている。名指しされた国民の力のハン・ギホ議員はこの日午前、「当該学校に私の家族は在学していない」とする声明を発表している。
同校の校長はこの日発表した通信文で「担任学年は本人の希望に沿って決められた」、「故人の担当業務も（コミュニティーでささやかれていたような）校内暴力担当業務ではなかった」と述べた。そして「当該学級からは今年、校内暴力として届けられた事案はなかった」と付け加えた。Aさんの親戚はハンギョレに「昨年（故人と）『1年生の担任をまかされていて大変だ』という程度の話は家族同士でしたが、コミュニティーに出回っている話は分からない」と話した。
全国の小学校教員たちは、Aさんの死因の真相究明を求めて追悼文化祭を開催する予定だ。彼らはこの日午後3時から、事件のあった小学校の前に菊の花とろうそくを持って集まり、追悼文化祭を開催する。全国教職員労働組合も、同じ時刻にソウル市教育庁前でろうそく追悼行動を行う。
訳D.K
