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日本、福島原発汚染水の測定核種を64個から30個に大幅削減

登録:2023-02-23 07:20 修正:2023-02-23 07:43
22日、日本の原子力規制委員会で変更案が認可 
韓国政府「汚染水が国際基準に合わせて処理されるか検証」
福島第1原発の内部にある原子炉建屋の外部の様子。銃弾に当たったようにあちこち破損している=福島共同取材団//ハンギョレ新聞社

 日本の東京電力が海洋放出を試みている福島原発の汚染水の測定と評価の対象核種が、従来の64個から30個に大幅に縮小された。韓国政府は汚染水が国際基準に合わせて処理されるかどうかを検証するという立場を明らかにしたが、環境団体などは日本が提供した資料をそのまま受け入れてはならないとして、懸念を示した。

 国務調整室、原子力安全委員会、科学技術情報通信部、海洋水産部、食品医薬品安全処は22日、報道参考資料を通じて、日本の原子力規制委員会(NRA)がこの日、昨年11月と今年2月に東京電力が提出した「福島第一原子力発電所特定原子力施設に係る実施計画変更認可申請書」の一部補正を認可した事実を確認したことを明らかにした。

 国務調整室などは、日本の原子力規制委員会が今回の一部補正を認可しつつ「東京電力が測定対象とする放射性核種を従来の64個から30個に再選定したことについて、核種の選定方法の妥当性を確認し、それに基づく放射線の影響評価の結果、汚染水の海洋放出が人間と環境に及ぼす影響は十分に小さいことを確認したと明らかにした」と伝えた。

 韓国政府はこれについて、東京電力が昨年11月に提出した実施計画の修正案に関する技術的な質問を事前に提示し、昨年12月に開催された汚染水関連の韓日局長級テレビ会議で、韓国側の専門家が日本側と技術的な事案について詳細に議論したとし、「今後も韓国国民の健康と安全を最優先とする原則にしたがい、汚染水が科学的かつ客観的に安全であり、国際法と国際基準に合致する方式によって処分されるよう、検証を継続していく」と明らかにした。

 だが、環境団体側は、日本による福島原発の汚染水の測定と評価対象の核種再選定の基準に疑問を呈している。日本が半減期の短い放射性核種を測定対象から除外することについて、太平洋諸島フォーラム(PIF)の科学者パネルであるフェレン・ダルノキ・ベレス米国ミドルベリー国際大学院教授は「日本が半減期の短い同位元素を管理から除外し、寿命の長い同位元素だけをモニタリングするのであれば、問題がある場合もすべてを正常と仮定することが可能になる」とし、「その場合、福島でどのようなことが起きているのか知ることができる『窓』をなくすことになるだろう」と懸念した。

 環境運動連合の市民放射能監視センターの活動家であるチェ・ギョンスク氏はさらに、「福島原発汚染水には、これまで測定されていた64種以外の多くの放射性核種が含まれているが、日本はそのような放射性物質がどの程度あるのかについても明らかにしないまま、不十分な調査をもとに測定項目数を減らした」とし、「韓国政府が、日本の提供した信頼しがたい資料をそのまま受け入れ、いかなる外交的努力もまったく行わなくなっていることは問題」だと述べた。

ソ・ヨンジ記者、キム・ジョンス先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/1080835.html韓国語原文入力:2023-02-23 02:48
訳M.S

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