正義党のイ・ウンジュ非常対策委員長が27日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領に向かって「自らの反民主的な議会冒涜を謝罪しなければならない」として「俗語発言(暴言)」など議会を冒涜した行為に対する謝罪を要求した。合わせて「司正機関(監査院、検察、警察、国家情報院などの機関)を前面に立てた統治をやめるべきだ」とも主張した。最大野党である共に民主党に対しても「大庄洞特検」発議を中止し、民生懸案に集中するよう促した。
イ非常対策委員長は同日、国会非交渉団体の代表演説で、巨大両党に向けて「自己陣営の最大結集のために共同体の安泰を破壊する、このような政治は悪い政治だ。いや、政治でもない」と述べた。
イ非常対策委員長は「私たちの政治を支配しているイシューは『親日派vs主体思想派(主思派)』だ」と診断した後、「親日派と主思派が果たして現存する脅威なのか」と問い詰めた。支持層結集のために民主党のイ・ジェミョン代表が日本との軍事協力を「親日国防」と責め立て、尹大統領は「従北(北朝鮮に追従する)主思派とは協治できない」として理念論を煽るなど「政治が仮想の恐怖を押し立てている間に、福祉システムの空白、職場内性暴力、労災のような私たちの生活に『現存する脅威』は無視されている」と批判した。
イ非常対策委員長は「政治の正常化、政治の復活が切実に求められている」として、3つの提案を出した。まず尹大統領に向かっては「自らの反民主的な議会冒涜を謝罪しなければならない」とし「キム・ムンス経済社会労働委員長のような激しい人物を辞退させ(俗語論争、従北主思派との協治不可など)自身の失言について謝罪すべきだ」と話した。
また、前任の文在寅(ムン・ジェイン)政府とイ・ジェミョン代表に向けた検察の全方位的な捜査についても「政治的反対派に対する容赦ない調査・捜査による統治は、一度も成功をもたらしたことがない」とし、「司正機関を前面に立てた統治はやめなければならない」と要求した。
さらに民主党に向かっては「特検が政治のブラックホールになることがないよう再考してほしい」と訴えた。「最大野党主導の特検法発議は国会の機能停止を招くだろう」とし「正義党は検察の捜査と公訴状を見守り、特検の可否を判断する」と明らかにした。
イ非常対策委員長は「弱者のための定期国会にしなければならない」として、今回の通常国会で、労働者・無住宅者・自営業者の権益強化▽気候危機対応▽差別・暴力、憎悪の政治を超えるための政治・社会改革を3大推進課題に挙げた。彼女は特に「正義党は今回の定期国会を、『黄色い封筒法』(労組法改正案)を立法する『イエローウィンター』(Yellow Winter)にする」と話した。イ非常対策委員長は、ストライキ労働者に対する無分別な損害賠償請求訴訟の制限を骨子とする黄色い封筒法について「憲法上の基本権であり、人類が成し遂げた結社の自由という基本権を保護するための法」とし、「黄色い封筒法を拒否する自由への拒否」と強調した。
イ非常対策委員長はまた、尹錫悦政府の来年度予算案については「金持ち減税、民生削減予算」だとし、「弱者のための公共機能を復元し、気候危機克服のための予算を回復させることを約束する」と明らかにした。