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「核武装した北朝鮮との共存は現実…対話で現状管理に乗り出すべき」

登録:2022-10-27 06:24 修正:2022-10-27 07:32
2022ハンギョレ-釜山国際シンポジウム 
第3セッション「朝鮮半島はどこへ」
26日午後、釜山海雲台区のヌリマルAPECハウスで開かれた2022ハンギョレ-釜山国際シンポジウム第3セッション「朝鮮半島はどこへ」で、ハンギョレ統一文化財団のキム・ソンゴル理事が「朝鮮半島軍拡競争の様相と危険」をテーマに発表している=キム・ジョンヒョ記者//ハンギョレ新聞社

 「核武装した北朝鮮との『危険な共存』が確実になっている」

 26日、釜山市海雲台区(ヘウンデグ)のヌリマルAPECハウスで開かれた「2022ハンギョレ-釜山国際シンポジウム セッション3」では、停戦協定70周年(2023年)を控えた朝鮮半島の未来に対する診断が続いた。東国大学のパク・スンソン教授の司会で行われた同日の討論会で、出席者らは「短期間で北朝鮮の非核化を達成するのは現実的に難しい」とし、「まず対話と交渉を通じた現状管理に乗り出すべきだ」と提言した。

 まず、「朝鮮半島軍拡競争の様相と脅威」をテーマに発表を行ったハンギョレ統一文化財団のキム・ソンゴル理事は、「北朝鮮にとって核は政権の運命であると同時に、政権維持の手段であり、国防力の中核」だとし、「経済援助を見返りに北朝鮮が非核化に乗り出すことはできない状況だ」と指摘した。キム氏は「中国とロシアとの関係もあるため、非核化問題は高次方程式を解くようなもの」だとし、「非核化を達成することはある意味では理想的な話であり、現実的ではない」と主張した。そして最近、与党を中心にあがっている韓国独自の核武装を求める声についても「韓米同盟を放棄するという話であり、現実的に合わない」とし、「韓国は米国の核の傘に依存せざるを得ない」と述べた。

 米カーネギー国際平和財団のアンキット・パンダ上級研究員(核政策担当)は「北朝鮮の武装解除は望ましい目標ではあるが、短期的には現実として実現不可能だ」と言い切った。パンダ氏は「核保有国の北朝鮮とどのように共存するか」をテーマにした発表で「韓米同盟は核武装をした相手国に適応しなければならない」とし、「数十年間にわたり韓米同盟が進めてきたように、北朝鮮の抑止だけではなく、北朝鮮に対する(体制)保証およびリスクの改善に焦点を合わせる必要がある」と述べた。これと関連して、「韓国の先制攻撃、特に(北朝鮮)指導部に対する斬首作戦の強調が減れば、核武装した北朝鮮とより安定的に共存できる」と強調した。さらに米国に対しても「危機状況で北朝鮮の核指揮および統制システムに干渉しようとする意図を暗示することは避けるべきだ」と指摘した。

 討論者として参加したキム・ミギョン博士(社会学)は「世界は北朝鮮が核保有国であるという事実を認め、そこから世界に対する危険を下げることを始めなければならない」と強調した。参与連帯のシン・ミジ幹事は「問題は過去とは完全に変わった現実にもかかわらず、韓米ともに依然として過去の解決策にしがみついていること」だとし、「これまで持続可能な平和を作る至難なプロセスより簡単で費用の高い『力による平和』を選んできており、今もその方法を選んでいるようだ」と指摘した。亜洲大学亜洲統一研究所のハン・ギホ教授は「恐怖の均衡は朝鮮半島の真の平和のための均衡ではない」とし、「強対強の維持よりは対話と交渉を通じて現状を管理し、究極的に変更するための一貫性のあるアプローチが必要だ」と述べた。

釜山/キム・ヘジョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/1064413.html韓国語原文入::2022-10-27 02:43
訳H.J

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