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尹大統領「米中間で明確な立場取る」…「曖昧」捨てる

登録:2022-09-19 02:10 修正:2022-09-19 07:16
3カ国歴訪前に「ニューヨーク・タイムズ」とインタビュー 
文前大統領について「『北朝鮮』という友人に執着する学生」 
「韓米日安保協力、中国ではなく北朝鮮の核の脅威に対するもの」
尹錫悦大統領とキム・ゴンヒ女史が18日午前、京畿道城南市のソウル空港から出国するところ=大統領室提供//ハンギョレ新聞社

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は文在寅(ムン・ジェイン)政権について、米国と中国との間で非常に曖昧な態度を取ったと批判しつつ、「私は予測可能性を追求する。韓国は米中関係でより明確な立場を取る」と述べた。

 尹大統領は18日に公開された「ニューヨーク・タイムズ」とのインタビューで、「北朝鮮の核の脅威が高まっており、米国や日本との安保協力の拡大は不可避」と述べつつ、このように語った。文在寅政権の対北朝鮮政策や外交政策を強く批判しつつ、差別化を図ったものと分析される。尹大統領はこの過程で、文前大統領を「教室で1人の友人(北朝鮮)ばかりに執着する学生」にたとえたとニューヨーク・タイムズは報じた。

 尹大統領の今回のインタビューは、英国、米国、カナダ歴訪の5泊7日の日程を前に、14日に龍山(ヨンサン)大統領室で行われた。就任後2回目の海外訪問となる今回の歴訪期間中、尹大統領は国連総会に出席して基調演説を行う一方、米国のジョー・バイデン大統領、および日本の岸田文雄首相と2国間会談を行うとの見通しが出ている。

 尹大統領はこのインタビューで、高まる北朝鮮の核の脅威について「堅固な韓米同盟の枠組みの中で拡大された抑止力を強化する方策を探りたい」と述べた。また、「北朝鮮の挑発を抑制するために、米国の核の傘を含むあらゆる手段と方法が含まれるパッケージを米国とともに作り上げる準備ができている」とし、「拡大された抑止力には、(有事の際の)米国領土内にある核兵器の使用だけでなく、北朝鮮の核挑発を阻止しうるあらゆる手段のパッケージが含まれるだろう」と説明した。続いて北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長に向けては、「非核化を選択すれば、明るい経済的未来が待っていることを分かってほしい」と述べた。

 米中間でより明確な立場を取るという尹大統領の発言と関連して、ニューヨーク・タイムズは、尹大統領は就任後からこれまで、取消しあるいは縮小された米軍との合同軍事演習の再開、インド太平洋経済枠組みへの加入、「チップ4」への参加を行ったと紹介した。韓国のいわゆる「チップ4」への参加が中国を刺激するのではないかとの憂慮の声があがっていることについて、尹大統領は「4カ国(韓国、米国、日本、台湾)が緊密に協議するためには必要」だと述べたとニューヨーク・タイムズは伝えた。

 尹大統領はただ、最近の米中関係の悪化の中での中国の不快な視線を意識したかのように、「韓米日安保協力というのは北朝鮮の核の脅威に対応するためのものであり、中国や他の国を対象にしたものではない」と強調した。

 尹大統領はまた、硬直した日本との関係を解決するために、慰安婦問題や強制徴用問題などを韓日安保協力、経済・貿易問題などの懸案とともに、すべて一つのテーブルの上で扱い、「グランドバーゲン」(一括妥結)を行いたいとも述べた。

ペ・ジヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1059067.html韓国語原文入力:2022-09-18 16:40
訳D.K

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