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方向を転じた台風11号、秋夕前に上陸…「朝鮮半島にとって最悪の台風となりうる」

登録:2022-09-03 03:58 修正:2022-09-03 06:42
台風11号「ヒンナムノー」、6日に慶尚南道南岸を通過の見込み 
最大瞬間風速50メートル…全国が影響圏 
気象庁「予想外の被害が発生する可能性」
1日午前、京畿道水原市の首都圏気象庁。予報官たちが台風の状況をリアルタイムで監視している/聯合ニュース

 台風11号「ヒンナムノー」は6日に慶尚南道の南岸に上陸すると予想される。

 気象庁は2日、「台風11号は6日に慶尚南道の南岸に上陸する可能性が高い」と明らかにした。気象庁のウ・ジンギュ予報分析官はこの日のブリーフィングで、「今や韓国に上陸すると言わざるを得ない状況が展開されている。上陸地点は慶尚南道の南岸一帯と予想されるが、台風の進路によっては変動する可能性がある」と述べた。先に気象庁は台風11号の大韓海峡通過を予想していたが、その予想を修正したもの。

 2日午前10時の発表によると、台風11号は6日午前9時に釜山(プサン)の南西約90キロ付近の海上に至り、中心気圧は950ヘクトパスカル、中心の最大風速は43メートルと予想される。台風11号はその後、直ちに韓国に上陸する見通しだ。ウ予報分析官は「台風は約950ヘクトパスカルで韓国に上陸する可能性がある」とし、「中心気圧はこれより低くなることもありうる。韓国に影響を与える際には、中心気圧が約940~950ヘクトパスカルに達すると予想する」と述べた。台風は中心気圧が低いほど強い。

2日午後2時45分の台風11号「ヒンナムノー」の位置//ハンギョレ新聞社

 現在の予想通りなら、台風11号はかつて韓国に上陸した台風の中で最も強かった「サラ」(1959年)や「メミ」(2003年)より強い状態で上陸することになる。韓国国内の気象観測所が測定したサラの中心気圧の最低値は951.5ヘクトパスカル、メミは954ヘクトパスカル。ウ予報分析官は「中心気圧がこれほど低い台風が韓国に上陸したことはない。今回、韓国が一度も予想したことのない強い台風による被害が発生する可能性がある」と述べた。台風11号が韓国にとどまる時間については「6日夜に東海(トンヘ)上に抜ける可能性があるが、まだ正確に予測するのは難しい」と語った。

2日午前10時現在の台風11号「ヒンナムノー」の予想進路=気象庁提供//ハンギョレ新聞社

 台風11号は2日午前9時現在、台湾の台北の南東約560キロ付近の海上にあり、時速2キロでゆっくりと北北西に進んでいる。中心気圧は935ヘクトパスカル、中心の最大風速は49メートル、強風域の半径は340キロに達する。現在の強さは台風強度分類の中で2番目に高い「非常に強い」で、人や大きな石が飛ばされる水準だ。韓国では、台風の強さは「中-強い-非常に強い-超強力」の4段階に分けられる。

 2日の予報によると、6日午前9時の台風11号の強風域の半径(風速15メートル以上の風が吹く半径)は400キロメートルで、韓国の北西の端の一部を除いた全国が含まれる。事実上、全国が台風11号の影響圏に置かれることになる。済州、南海(ナムへ)岸、慶尚道の東岸を中心として、最大瞬間風速50メートル以上の非常に強い風が吹く可能性がある。

 2日から4日にかけて、済州道と全羅南道の南岸、慶尚南道圏の海岸沿いは豪雨に見舞われる見通しだ。週末の2~3日の予想降水量は済州道が100~200ミリ(多い所では300ミリ以上)、全羅南道の南岸と慶尚南道圏の海岸沿いが50~100ミリ、慶尚北道圏の南部と全羅南道圏(南岸を除く)、慶尚南道の内陸が10~60ミリ、江原道の嶺東(ヨンドン)と慶尚北道の北部、忠清道圏の南部、全羅北道が5~30ミリ。

 5日から6日にかけては台風11号の影響で全国的に雨となる見込み。雨は京畿道南部、忠清道、南部地方、済州道を中心に降り、京畿南部以外の首都圏と江原道もやはり強く発達した雨雲の影響を受けると予想される。また5日から7日にかけては、ほとんどの海上で風が非常に強く、波は2~6メートル(済州の海上と南海上は最大10メートル以上)と非常に高くなることが予想される。

キム・ユンジュ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/1057258.html韓国語原文入力:2022-09-02 14:11
訳D.K

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