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文大統領、在任中39カ国の歴訪外交で51万1666キロ飛行

登録:2022-01-24 06:19 修正:2022-01-24 07:08
アフリカ中東3カ国訪問で歴訪外交終了 
米国8回、バチカン2回、日本2回訪問
文在寅大統領夫妻が今月21日(現地時間)、カイロ空港でエジプト訪問を終え、韓国に向かう前に手を振っている=大統領府提供//ハンギョレ新聞社

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は22日、アフリカ中東3カ国(アラブ首長国連邦、サウジアラビア、エジプト)歴訪を終え、ソウル空港に帰国し、事実上、任期内の海外歴訪を終了した。文大統領はコロナ禍で2020年の1年間「歴訪外交」ができなかったが、在任中30回にわたり56カ国(重複を除くと39カ国)を訪問し、活発な首脳外交を展開した。ただし、アルゼンチンやエジプトなどラテンアメリカとアフリカ諸国はそれぞれ1回だけの訪問にとどまるなど、外交の地平を広げるまでには至らなかった。

 文大統領の歴訪外交は、2017年6月に米国を訪問し、ドナルド・トランプ米大統領(当時)に会ったことから始まった。1カ月後の7月にはドイツのベルリンで開かれた「主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)」に出席し、「朝鮮半島平和プロセス」構想を発表した。2017年11月にはインドネシアやベトナム、フィリピンなどASEAN諸国を歴訪した。文大統領はASEAN諸国との交流を広げる「新南方政策」を掲げ、韓国の大統領としては初めてASEAN10カ国をすべて訪問した。

 文大統領の海外歴訪の目的地は米国が圧倒的に多い。国連総会に毎年出席(4回)するなど、計8回米国を訪れた。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長とトランプ大統領との朝米対話を実現させるため、機会があるたびに米国の首都ワシントンに足を運んだ。本紙が大統領記録館ホームページで確認した結果、李明博(イ・ミョンバク)元大統領は任期中米国を9回、朴槿恵(パク・クネ)前大統領は5回、盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領は3回米国を訪問した。

 文大統領は、イタリアのローマにあるバチカン(ローマ教皇庁)も2回訪れている。北朝鮮を国際社会の場に呼び込むため、教皇の平壌(ピョンヤン)訪問の意志を積極的に支持するためだった。

 文大統領は、歴史問題などで任期中にギクシャクした関係が続いた日本には単独訪問しなかった。日本を2回訪問したものの、韓中日首脳会議(2018年5月)やG20サミット(2019年6月)などの多国間会議に出席するためだった。ただ、2019年10月に行われた天皇即位式には、イ・ナギョン元首相を派遣し、安倍晋三首相(当時)との関係改善を模索するよう指示した。

文在寅大統領と夫人の金正淑女史が今月21日(現地時間)、エジプト訪問を終えて韓国に帰国するために大統領専用機に乗り込む様子=大統領府提供//ハンギョレ新聞社

 文大統領は、任期中の事実上の最後の歴訪国として、アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビア、エジプトの3カ国を選んだ。「アラブ首長国連邦(UAE)とエジプト首脳が韓国を訪問しており、答礼訪問に合意していたが、(コロナ禍で)延期されてきた」というのが大統領府の説明だ。文大統領は11日、大統領府内部会議で「外交は交換するもの」だとし、「できる限り最後まで一国でも多く訪問する」という意思を表明したと、パク・スヒョン大統領府国民疎通首席秘書官が伝えた。

 クァク・ミンス韓国エジプト学研究所長は「2006年の盧武鉉大統領のエジプト訪問に続き、韓国大統領としては2回目のエジプト訪問となる。今回の大統領任期中、初めてのアフリカ訪問でもある。韓国が持つ国家的力量を考慮するなら、アフリカ地域との関係を積極的に築いていくことに気を使う必要がある」と述べた。一方、外交通商部次官を務めたチョ・テヨン議員(国民の力)は、「サウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子との会談は、外交的負担のある日程だった。過去3年間、西欧の指導者としてはフランスのマクロン大統領との会談が唯一で、国際社会で敬遠される人物だ」とし「こうした状況で大統領との会談を提案するには、負担を超える成果が担保されていなければならないのが常識だが、結果はなかった」と批判した。

 また、文大統領は今回の歴訪で新型ボーイング747-8iに変わった新しい大統領専用機に乗って出発した。文大統領は変更前の旧大統領専用機で約4年間、計51万1666キロメートルを飛行した。

イ・ワン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/1028444.html韓国語原文入力: 2022-01-23 23:15
訳H.J

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