旧正月(2月1日)の連休をめどに「ゴールデンクロス」を実現するという目標を立てた共に民主党のイ・ジェミョン大統領候補の支持率が伸び悩んでいる。わずか半月前、複数の新年の世論調査で、国民の力のユン・ソクヨル候補を誤差範囲外でリードして勢いがつくかに見えたが、イ候補の支持率は30%台にとどまっている。民主党の選対委は3月9日の大統領選挙を50日後に控えた今月18日から旧正月の連休までの2週間が勝負を分ける期間とみて、戦略作りに苦心している。
イ候補は、「オーマイニュース」が17日に発表したリアルメーターの世論調査(信頼水準95%、標本誤差±1.8ポイント)での支持率が36.7%で、40.6%のユン・ソクヨル候補に誤差範囲外で後れを取った。ユン候補が1週間前(34.1%)より支持率を6.5ポイントも引き上げた一方、イ候補の支持率は3.4ポイントも下がり、1位と2位が逆転したのだ。同日、SBSが発表したネクストリサーチの世論調査(信頼水準95%、標本誤差±3.1ポイント)では、イ候補が32.9%を得て、ユン候補(31.6%)をリードしたが、差は1.3ポイントに過ぎなかった。両調査いずれもイ候補の支持率は30%台にとどまっている。
昨年末にユン候補が自分の失言や配偶者のキム・ゴンヒ氏の虚偽経歴問題、党内対立で“失点”した際にも、イ候補は逃げ切れなかったということだ。その間、ユン候補は党内の対立を収拾し、20代男性らの支持率を回復した。
イ候補の最大の難関は、50%を超える「政権交代」世論だ。議題と戦略グループ「ザ・モア」のユン・テゴン政治分析室長は、「国民の力のユン・ソクヨル大統領候補は強い『政権交代』世論に支えられているが、イ候補は相対的に低い『政権継続』世論に囲われている」とし、「『政権再創出』にプラスして『能力あり』というイメージを掲げたが、思ったほど弾みをつけられなかった」と述べた。ユン候補は選対委の改編の成功などを通じて、再び政権交代候補というイメージを復活させることができているが、与党のイ候補が反転のきっかけを作るのは難しいということを指摘したのだ。龍仁大学のチェ・チャンヨル教授も「政権交代の世論が強い状況なだけに、イ候補が文在寅(ムン・ジェイン)大統領と差別化を図ると言っているが、このような試みは強固な支持層には否定的な認識を与える」と述べた。
「大庄洞疑惑」もネックとなっている。選対委の主要関係者は「スイング・ボーター(流動層)が様子見している状況下で、(イ・ジェミョン当時城南市長の指示に従ったという)キム・マンベ氏の法廷陳述や(大庄洞疑惑の情報提供者の)イ・ビョンチョル氏の死などが悪影響を及ぼしたとみられる」と話した。一部では依然としてイ・ナギョン民主党元代表側と名実伴う和合が成し遂げられていないという話も出ている。
選対委は、失敗せず、経済と政策に強い安定した候補として信頼を固めることに旧正月前まで力を注ぐ方針だ。選対委の主要関係者は「世論調査の流れを見ると、それなりのペースを維持しながら善戦している」とし「こつこつと道を歩みながら、支持率を一つずつ積み上げていかなければならない」と述べた。別の選対関係者も「決定的な一打はこっちのチームの優れた技量で出るのではなく、相手のミスから出る」とし「機会が来るまでしっかりと隊伍を維持し、敏感に状況を把握する目が大事だ」と述べた。
特に、旧正月の連休前に行われる討論会が支持率を分ける最大の変数になると見て、対応戦略を練っている。政策ビジョンを提示するときは自信を持ち、大庄洞問題をめぐる疑惑に対しては「低い姿勢」を維持するのが要だ。選対委の関係者は「ユン候補は討論で、大庄洞問題や弁護士費代納疑惑の争点化を試みるものとみられる」とし「(対応次第で)国民に好感の持てないイメージを残すか、でなければむしろ相手側の攻勢にもひるまず安定感と信頼感を与える候補のイメージを残すかに、(討論会での勝利が)かかっている」と語った。