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ユン候補、滅共に続き「北朝鮮に先制攻撃」…正義党「安保は戦争ごっこではない」

登録:2022-01-12 02:59 修正:2022-01-12 07:24
イ・ジェミョン「国民は非常に不安に思うだろう」 
専門家「国際法上の侵略行為と非難受ける素地」 
ユン候補の安保政策に対する「理解不足」を指摘
国民の力のユン・ソクヨル大統領候補が11日午前、ソウル城東区のハラボジ工場カフェで「真心、変化、責任」をキーワードに国家運営の方向性について年頭記者会見を行っている=共同取材写真//ハンギョレ新聞社

 国民の力の大統領候補のユン・ソクヨル氏は、北朝鮮に核搭載ミサイルによって挑発されたケースを仮定して「先制攻撃以外に方法はない」と述べた。ユン候補の発言をめぐっては、政界はもちろん専門家からも「戦争をしようというのか」との批判が相次いだ。

 ユン候補は11日にソウル城東区(ソンドング)のハラボジ工場カフェで開かれた年頭記者会見で、ある外国メディアの記者に「北朝鮮がミサイルを発射しており、脅威が続いているが、防止する計画はあるか」と問われ、「(北朝鮮から)マッハ5以上のミサイルが発射されれば、(それが)核を搭載していたとすれば、首都圏に到達して大量殺傷が行われるのにかかる時間は1分以内」だとし「迎撃は事実上不可能だ。だとすれば、兆しが見えたとき、3軸体制の一番前にあるキルチェーン(Kill-Chain)という先制攻撃しか防ぐ方法は今のところない」と述べた。

 ユン候補は続いて「私は北朝鮮の好意のことを『平和ショー』と見ている」とし「現政権はそれに没入しすぎているため、国連の(北朝鮮に対する)核関連の制裁も先制的に解除すべきだという。(イ・ジェミョン)民主党候補もスナップバック(条件付き制裁緩和)だと言って『まずは解除すべき』と主張している」と述べ、文在寅(ムン・ジェイン)政権とイ・ジェミョン候補の対北朝鮮政策をまとめて批判した。ユン候補はまた「文在寅大統領も安保理(国連安全保障理事会)理事国であるフランスの大統領に、北朝鮮の善意を強調しつつ、北朝鮮に対する安保理の経済制裁を解除するよう要請したという記事も読んだ」とし「その間に北朝鮮はミサイルをより高度化させ、韓国の安保を致命的に脅かしている。現実を明確に認識したうえで防止するというのは容易ではない状況であり、グローバル外交を通じて北朝鮮に圧力をかけ、北朝鮮の核の高度化の過程をいかなるやり方であれ止めなければならない。現実として認めてはならない」と強調した。

 ユン候補の「先制攻撃」発言に対し、共に民主党と正義党からは「危険千万な発言」との批判が相次いだ。民主党の大統領候補イ・ジェミョン氏は「国民は非常に不安に思うだろう」と問題を指摘した。民主党のユン・ホジュン院内代表は、「(大統領候補が)これほど露骨に軍事行動について語ったことはない。愛国心があるなら韓国国民を、7000万の民族を戦争に駆り立てる発言は取り消すべきだ」と述べた。キム・ヨンミン最高議員はフェイスブックにアップした文章の中で「戦争屋でもあるまいし、一体いかなる妄言か。滅共を主張したかと思えば、今度は滅国しようとしているようだ」と述べ非難した。正義党選挙対策委のキム・チャンイン報道担当も「外交安保は戦争ごっこではない」とし「(この国の)安全と未来を世間知らずに任せるわけにはいかない」と糾弾した。

 専門家も、ユン候補の「安保政策に対する理解不足」を指摘した。釜山大学のチン・シウォン教授(一般社会教育科)は本紙の電話取材に対し、「主要な大統領候補が平和中心の戦争抑制に力を注ぐのではなく、戦争中心の先制攻撃に重点を置き、国民の安保不安をあおるのは間違っている」と批判した。参与連帯平和軍縮センターでチーム長を務めるファン・スヨンさんは「キルチェーンにもとづく先制攻撃論は、先制攻撃と予防的戦争を禁止した国連憲章、侵略的戦争を否定した大韓民国憲法の平和主義原則に違反するもの」とし「こうしたアプローチは南北間の軍事的信頼の構築や対話環境づくりをさらに難しくし、結局は朝鮮半島の平和と非核化の問題の解決を困難にする」と述べた。

キム・ミナ、クォン・ヒョクチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1026833.html韓国語原文入力:2022-01-11 13:49
訳D.K

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