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韓国、ソーシャル・ディスタンシング3週延長…オミクロン対応「1カ月の時間稼ぎ」

登録:2022-01-15 02:56 修正:2022-01-15 07:18
現行のソーシャル・ディスタンシングを2月6日まで延長 
オミクロン優勢化、1月21日ごろと予想 
「ソーシャル・ディスタンシング緩和すれば3月は1日に3万人感染 
防疫と医療への負担深刻化…社会必須機能が麻痺」
14日午後、ソウルの新道林駅に設けられたソウル市直営のコロナ検査所で、市民が検査を受けるため並んでいる。新たな検査所は銅雀駐車公園、広津広場、新道林駅、独立門広場に設けられた/聯合ニュース

 政府が旧正月の連休を前に社会的距離措置(ソーシャル・ディスタンシング)を3週間延長した背景には、オミクロン株が2~3週間以内にデルタ株を抜いて優勢化(感染例の50%以上)するという予測がある。ソーシャル・ディスタンシングを緩和した状態で感染力が2.5倍も強いオミクロン株が拡散すれば、2月末には1日で最大3万人の感染者が発生し、医療システムと社会の必須機能が崩壊する恐れがあるとの分析だ。政府はオミクロン株の優勢化の時期を最大限遅らせ、「オミクロン対応システム」整備の時間を稼ぐ戦略を立てたということだ。

 保健福祉部のクォン・ドクチョル長官は14日の政府合同ブリーフィングで「今後3週間、私的な会合の制限人数は現行の4人から6人へと緩和するものの、その他の措置は現行通り維持することを決定した」とし「オミクロン株が優勢化する転換の時期に効果的に対処するための決定」と述べた。続いて「オミクロン株は今後2週間ほどでデルタ株に代わって優勢化すると予想する」とし「先行国家の例を見ると、対応を誤れば感染者が数十倍に増加し、入院患者の増加と医療システムの過負荷が生じる」と付け加えた。

 オミクロン株はデルタ株より重症化率は低いが、感染力が2倍から3倍高い。現在、欧米を中心に急速に優勢化しており、全世界に広がりつつある。8日現在、148カ国で約55万人の感染が確認されている。英国の感染者の95.6%、米国の95.4%、南アフリカの98%がオミクロン感染者だ。日本も新型コロナウイルス感染症と診断された人が今月1日の450人から14日には1万8500人に急増しているが、オミクロン株の影響と把握される。

 韓国には昨年11月24日に初めて海外から流入し、13日現在で計4396人の感染者が発生している。防疫当局は21日ごろにオミクロン株が優勢になるとみている。感染例の50%を超えると「優勢」と呼ばれる。

オミクロン株による集団感染の懸念が高まる中、オミクロン株への感染が疑われる患者が連日確認されている仁川市弥鄒忽区のある教会の入口に5日午前、閉鎖案内がはりつけられている=仁川/キム・ヘユン記者//ハンギョレ新聞社

 政府の予測資料によると、現行のソーシャル・ディスタンシングが終わる17日からソーシャル・ディスタンシングを緩和すれば、2月末には1日の感染者が1万人から3万人となり、重症患者は700~1700人発生する。デルタ株より2.5~3倍高い感染率と67%低い重症化率を用いて導いた数値だ。一方、ソーシャル・ディスタンシングを維持した場合は、感染者数は3月末時点で1日に1万5000~3万人が予想される。ソーシャル・ディスタンシングを強化すれば、1カ月ほど準備時間が稼げる。中央災害安全対策本部は「感染者数はソーシャル・ディスタンシングの水準によっては2月末に2万人、3月末に3万人以上発生するため、防疫および医療の対応力を大きく上回る恐れがある」とし「オミクロン株の流入と伝播を最大限遮断・抑制するため、ソーシャル・ディスタンシングの緩和速度を調節し、基底値を最小化する必要がある」と述べた。

 防疫当局は、1日の感染者が3万人に達すれば防疫・医療対応に深刻な負担がかかると予想している。検査、疫学調査、隔離管理の負担が急増するとともに在宅患者、入院患者、重症患者が急増することで、コロナウイルスを抑え込むことが困難な状況に直面する恐れもある。さらに大きな問題は、教育、介護、消防、治安、交通などの社会の必須機能と経済活動に莫大な被害が発生しうるという点だ。感染者と接触者が増えれば増えるほど大規模な隔離と治療が不可避になるからだ。中央事故収拾本部のソン・ヨンレ社会戦略班長はこの日のブリーフィングで、「オミクロン株の拡散によって大流行に直面している国を見ると、鉄道、空港、その他の公共部門で多数の感染者や接触者が発生し勤務できなくなるため、社会機能そのものの維持が難しくなるケースが見られる」と説明した。

 いっぽう政府はこの日、ソーシャル・ディスタンシングの延長を発表しつつ、「旧正月特別防疫対策」も打ち出した。今月20日から来月2日までの2週間適用される。まず、故郷訪問や旅行を自制すること、やむを得ず訪問する場合はワクチン接種を受けることを勧告した。鉄道の乗車券は窓側の座席だけを販売し、乗車券の前売りは100%非対面で行われる。今月29日から2月2日まではサービスエリアの屋内での飲食が禁止される。療養病院・施設は今月24日から2月6日まで接触面会が禁止されるとともに、事前予約制となる。ただし臨終などの緊迫したケースでは、機関運営者の判断で接触面会が許可できる。

アン・テホ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1027356.html韓国語原文入力:2022-01-14 14:30
訳D.K

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