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太平洋戦争当時、韓国光復軍が米国に送った軍事連帯文書を発見

登録:2022-01-13 05:31 修正:2022-01-13 07:44
報勲処、1942年に李範奭参謀長が作成した報告書を発掘 
「対米参戦外交」初期の詳細な内容が書かれた初の公式文書 
「韓国人ゲリラ部隊を養成し、日本軍の後方をかく乱させる」ことを提案 
李範奭韓国光復軍参謀長と第2代要員たち。1列目の左から2番目パク・ジェファ、2列目の左からミン・ヨンス、ノ・テジュン、李範奭、チェ・ドンギュン。3列目の左からイ・ユンジャン、キム・ソクトン、イ・ジソン、イ・ジュンスン、ペク・ジュンギ=国家報勲処提供//ハンギョレ新聞社

 韓国国家報勲処は11日、第二次世界大戦当時、大韓民国臨時政府の軍隊である光復軍が米国連邦政府に送るために作成した「対米軍事連帯提案公式文書」を初めて発見し、公開した。同文書は、当時李範奭(イ・ボムソク)韓国光復軍参謀長が米連邦政府に送るため、1942年6月3日に作成した10ページの報告書形式の文書で、太平洋戦争勃発後、積極的に展開された韓国光復軍の対米参戦外交の様相を具体的に示している。

 当文書では、韓国の独立が必要な理由▽韓国光復軍の任務▽韓国光復軍が太平洋戦争で果たせる役割▽今後米国と交渉を必要とする事項などが詳しく記されている。報勲処は「同資料は韓国光復軍の対米参戦外交の初期活動を示す韓国光復軍の公式文書という点で、大きな意味がある」と説明した。

文書で李範奭韓国光復軍参謀長は日本との戦争を遂行する際、米国との協議が必要な事項として「派遣規模や工作地点、交通・運輸、指揮系統、補給問題」など必要な詳細(赤い四角)を言及した= 国家報勲処提供//ハンギョレ新聞社

 文書では大韓民国臨時政府の軍隊である「韓国光復軍」が、「将来独立国家樹立後に韓国国軍の根幹を成す」とし、「韓国光復軍の任務は韓国の独立達成を越えて連合国と共に人類平和を達成すること」だと明らかにしている。また、「太平洋戦争に韓国光復軍を派遣し、米国の支援を受けて中国で韓国人ゲリラ部隊を養成し、日本軍の後方をかく乱させる」という具体的な軍事連帯を提案した事実が新たに確認された。

 韓国光復軍は、今後米国との交渉が必要な事案は「派遣規模や工作地点、交通・運輸、指揮系統、補給問題」など戦争遂行に必要な細部事項だとし、韓国光復軍が太平洋戦争で米国との軍事連帯を実質的に模索していたことを示している。

 韓国現代史研究者の梨花女子大学校のチョン・ビョンジュン教授は「当文書は大韓民国臨時政府や韓国光復軍、駐米外交委員部の関係者らが太平洋戦争当時、米国との軍事連帯を試みたことを具体的に示す資料」だと述べた。韓国光復軍研究者の国史編纂委員会のキム・グァンジェ研究官も「当文書は国内外で初めて公開される貴重な資料で、歴史的意味が大きい」と評価した。

 報勲処は「米国の戦略情報局(OSS)活動内容などが具体的に記録されたジョージ・マカフィー・マッキューン資料を分析し、独立有功者の発掘などに活用する予定であり、今後、国内に知られていない独立運動関連文書を追加で公開する予定だ」と明らかにした。公開された資料は、米ハワイ大学韓国学研究所に所蔵されたジョージ・マカフィー・マッキューン寄贈資料の一部で、昨年12月、国外独立運動の史料収集の一環として、報勲処が直接見つけてきたものだ。ジョージ・マカフィー・マッキューンは、米国の宣教師であり独立運動家で、1963年に建国勲章独立章を受けたジョージ・シャノン・マッキューンの息子。彼は太平洋戦争勃発後、米戦略情報局、国務省などで韓国専門家として活動し、韓国独立運動関連文書を所蔵することになった。

クォン・ヒョクチョル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/1026975.html韓国語原文入力:2022-01-12 20:45
訳H.J

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