文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)に遅れて出席した日本の岸田文雄首相と遭遇することなく、2泊3日の英国訪問日程を終えた。
韓国と日本は2日(現地時間)、英国のグラスゴーで発足したメタン削減のための国際的枠組み「グローバル・メタン・プレッジ(GMP)」に加盟することにしていた。このため、発足式で文大統領が岸田首相と初めて対面する可能性もあるとされていた。文大統領もGMP発足式に出席するために、ハンガリーへ向かう日程を当初の計画より2時間遅れて出発することにしていた。
しかし、英国に到着した岸田首相はGMP発足式に出席せず、このような見通しは実現しなかった。岸田首相は衆議院選挙を行った後、2日午前に英国に到着し、前日に文大統領が出席した特別首脳会議にも出席しなかった。この日、岸田首相はジョー・バイデン米大統領と「短時間懇談」を行なったと日本のメディアが伝えた。岸田首相が就任後にバイデン大統領と対面したのは今回が初めて。
表面的には、韓日両首脳の英国内での滞在日程がずれたことによって会談が実現しなかったとみられる。ただ、両首脳の会談が実現したとしても、単なる挨拶以上の意味を見出すことは難しかっただろうと分析される。強制徴用被害者賠償など歴史問題をめぐり、両国の隔たりが埋まっていないためだ。菅前首相も、5月に英国で開かれた主要7カ国(G7)首脳会議で文大統領との会談を行わなかった。