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現代自動車、半導体の供給難で生産支障16万台…「来年まで影響」予想

登録:2021-10-28 11:01 修正:2021-10-28 13:49
今年の販売目標を416万台から400万台に下方修正 
第3四半期の業績は善戦…部品難は来年まで続く
現代自動車の電気自動車「アイオニック6」コンセプトカー=現代自動車提供//ハンギョレ新聞社

 車両向け半導体不足の影響により、現代自動車の今年の販売目標に対する支障は16万台にのぼるものと予想された。自動車生産が遅延し、年明けに示した販売目標値を4%下方修正したものだ。

 現代自動車は26日、「新型コロナの長期化と半導体供給が滞っていることによる影響で、今年の自動車販売目標を年初の416万台から400万台に下方修正した」と明らかにした。

 今年1月、現代自動車は今年の年間自動車販売目標台数を、新型コロナが直撃した昨年(375万台)より11%増の416万台に設定した。しかし半導体部品難や東南アジア地域のデルタ変異ウイルス拡散などにより、自動車供給が需要に追いつかず、販売目標を修正した。

 現代自動車のソ・ガンヒョン副社長(企画財政経済本部長)はこの日の業績発表会で「年初から続く半導体の供給難が下半期には改善すると期待していたが、東南アジアにおけるデルタ株拡散などで半導体供給不足が続き、今年第3四半期は上半期よりも販売に支障が出る量が増えた」と述べた。

 現代車の第3四半期の自動車販売台数は約90万台で、昨年同期と比べて10%減少した。国内(-22%)をはじめ、中国(-44%)、北米地域(-8%)などで販売減少傾向が目立った。完成車の生産に支障が生じたためだ。現代車の今年のグローバル市場での自動車販売台数は、第1四半期は100万台、第2四半期は103万台と、前年に比べ増加を続けてきたが、第3四半期に入り大幅な減少へと転じた

 ただし、業績には大きな影響は与えなかった。この日発表した現代車の第3四半期の売上高は計28兆9000億ウォン(約2兆8000億円)で、昨年同期と比べて5%伸びた。営業利益は1兆6000億ウォン(約1560億円)を記録し黒字に転換した。現代車は昨年第3四半期、2兆ウォン規模の「シータ2 GDiエンジン」の品質コスト(販売保証充当負債)を反映し大規模な損失を出している。

 当初の証券界隈の予測値よりも営業利益はやや及ばず、売上高は予想に合致する水準だ。第3四半期の自動車事業の売上高は22兆6000億ウォン(約2兆2000億円)で、昨年第3四半期に比べて5%増加し、営業利益は8000億ウォン(約780億円)で黒字に転じた。完成車の販売量は10%減少したが、高級車ブランドの「ジェネシス」と高価なスポーツユーティリティー車(SUV)の販売増加が売上の成長を牽引した。

 特に今年に入って第3四半期までに「アイオニック5」などの電気自動車の累積販売量は、昨年同期比40%増の10万台を記録した。ク・ジャヨン現代車IR担当専務は「2019年に会社が提示した2025年の電気自動車販売目標56万台は、最近の急変する電気自動車市場を考慮したとき、やや保守的な目標値という指摘がある」とし「現在、電動化の加速化のための修正戦略を準備している」と述べた。2025年の電気自動車の販売目標を上方修正するということだ。

 カギは今後、半導体の供給が改善されるかどうかだ。ソ副社長は「東南アジア地域の新型コロナ拡散は9月以降鈍化しているが、半導体メーカーのラインの正常化までにはさらに時間がかかると予想する」とし「今年第4四半期も供給への支障が続き、来年まで一部影響が続くものと思われる」と見通した。

 現代車側は、今年の会社の売上高は昨年より17~18%増え、自動車部門の営業利益率(営業利益を売上高で割った割合)も高価車の販売増加に支えられ、4.5~5.5%の範囲で小幅に高まると予想した。この日、KOSPI(有価証券市場)で現代車の株価は前営業日より1.18%高の1株21万3500ウォンで取引を終え、8営業日ぶりに21万ウォン台を回復した。

パク・チョンオ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/marketing/1016706.html韓国語原文入力:2021-10-27 02:39
訳C.M

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