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保守言論‘ロウソクのあかり背後論’は‘魔女狩り’だった

原文入力:2010-01-21午後02:15:36(1981字)
牛肉協商の問題点・国民憂慮に目を閉じて 操作放送と罵倒
保守陣営・検察など総攻勢 同調…批判言論 威嚇

クォン・クィスン記者

←裁判所揺さぶりに対抗した大法院長 イ・ヨンフン大法院長が20日午前、ソウル,瑞草洞の大法院庁舎に出勤し記者らの質問を聞いている。 イ大法院長は "裁判所が司法府の独立を守って行く" と話した。 連合ニュース

朝鮮,中央,東亜日報のわい曲報道を確認した裁判所

"PD手帳たたきに没頭した保守言論は自省しなければならない。PD手帳無罪判決は言論本来の批判機能を容認した当然の判決だ。" (イ・チャンヒョン国民大コミュニケーション学部教授)

<文化放送> ‘PD手帳’狂牛病編に対する国家機関と保守勢力の総攻勢が<朝鮮>等の保守言論から触発・増幅されたという点で、今回の判決は公正性を忘却した報道の問題点を見直させるものだという指摘だ。保守言論は2年前ろうそくデモが始まった直後、その背後としてPD手帳を指定した。韓-米牛肉交渉の問題点と輸入食品に対する国民的憂慮などの色々な要因を無視し、PD手帳を直接的な原因提供者だと名指ししたのだ。朝鮮,中央,東亜日報のこういう攻勢に保守勢力が同調し、農水産食品部・放送通信審議委など国家機関と検察権力までが結集し製作陣を締めつけ‘操作扇動放送’に追い込んだ。だが裁判所は20日、このプログラムが虚偽事実を報道したとは見難いと見た。操作と虚偽という烙印は、朝鮮,中央,東亜日報など彼らだけの主観的見解になったわけだ。

2008年4月29日、PD手帳が‘米国産牛肉,果たして安全なのか’を放映した後、3日後、朝鮮は‘TV 狂牛病膨らませ 度を過ごした’という社説で "PD手帳はTVが特定の意図を持ち世論追い込みに出れば、その社会的波紋がどれほど大きいかを示した" (2008年5月2日)と攻勢をかけた。プログラム1編のために3ケ月間に延べ人数数百万名に達する人波がロウソクのあかりを掲げる示威が起きたという診断だ。

これに対しカン・ヒョンチョル淑明女子大教授は「もしそうなら、このプログラム製作陣はナチを凌駕する宣伝扇動技術の化身として世界言論学者らが立ち上がり集中研究しなければならない対象となり、世界の言論学教科書にも載せられなければならないだろう」と皮肉った。

以後、保守新聞は機会がある度にPD手帳背後論を広めた。朝鮮は‘MBC PD手帳は全国に火をつけておき、とぼけてはならない’(5月21日),‘PD手帳の狂牛病死亡者 操作事実明らかになった’(6月18日)等の報道を継続した。東亜も‘怪談と虚偽扇動,それにしてもひどい’(5月26日),‘PD手帳の狂牛病放送, 国民を誤導した’(6月17日)等の社説で攻撃した。

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こういう攻勢は6月26日、翻訳者チョン・ジミン氏の「製作意図が強調された」という主張が出てきて極に達した。チョン氏の主張を根拠に、完全に‘操作放送’に追い込んだ。チョン氏の話を取り製作陣が字幕処理過程で意図的にCJD(クロイツフェルトヤコブ病)をvCJD(人間狂牛病)に直したと報道した。だが裁判所は翻訳字幕が修正された跡はなく、チョン氏のCJD翻訳がむしろ誤りだったと判断した。

保守新聞のこういう扇動に国家機関も同調した。検察は特別捜査チームを設け、放送通信審議委はPD手帳に公正性・客観性に反したとして‘視聴者謝罪’という最高水準の重懲戒を下した。特に類例のない検察捜査に保守陣営も憂慮の視線を送った。イ・サンドン中央大教授は「MBCに対する検察捜査は法的不可能性に挑戦するようなもの」と皮肉った。

PD手帳は文化放送経営陣揺さぶりにも‘恰好の素材’として活用された。昨年8月、ニューライト人士中心に改編された放送文化振興会は任期が始まるやいなやPD手帳真相究明委を構成するよう圧迫した。最近ではオム・ギヨン社長に新本部長人選条件としてこの問題を掲げた。裁判所の今回の判決で与党理事らのPD手帳を理由にしたオム社長圧迫も名分を失うことになった。

イ・チャンヒョン国民大教授は「PD手帳が正しい社会監視機能を果たし、当然しなければならないディレクタージャーナリズムを具現したのに、親与指向のメディアが自分たちが支持する政府に対する批判機能を無力化させ言論の政府批判機能を全般的に弱化させた」と分析した。

クォン・クィスン記者gskwon@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/400237.html 訳J.S