本文に移動

「医師、看護師が喜ぶ」ワクチンを打ちやすい「接種ルック」、知っていますか?

登録:2021-09-16 03:33 修正:2021-09-16 08:24
気温も下がり長袖…ワクチン接種には不便 
肩の開いた「接種ルック」に関心
「接種ルック」として宣伝されているシャツ=オンライン・ショッピングモールより//ハンギョレ新聞社

 今月13日に1回目のワクチン接種を受けた大学生のチョン・ジェウォンさん(22)は、あらかじめ選んでおいた「接種ルック」を着て病院に向かった。チョンさんが選んだ服は、肩からひじまでが開いたブラウスだ。チョンさんは「気に入ったので数カ月前に買った服なのだが、少し前からこのような服がインターネットで『接種ルック』として適しているといって、少し噂になっているのを見た。それでこの服を選んで注射を打ちに行った」と語った。

 気温が下がってきて長袖を着る時期が近付くにつれ、注射を打ちやすい服、「接種ルック」に対する関心が高まってきている。

 15日にSNSやオンライン上のコミュニティなどを見ると、「医者に『ワクチンを打つ時に着ようと思って買った』と言ったら興味深げだった」、「接種ルックとなっていてすごく引かれたので買った。腕のところが開いているので注射を打つ時に着て行った。楽だった」などの「接種ルックのレビュー」が多く掲載されている。Pさん(21)も「SNSで見た接種ルックのレビューやショッピングモールの広告を見て、私も似たような服を着て行った」と話した。オンラインのショッピングモールも、片方の袖がなかったり、肩の部分が開いていたりする服を「接種ルック」と名づけて宣伝している。

 疾病管理庁の「新型コロナウイルス予防接種事業指針」によると、コロナ予防接種は上腕(肩からひじにかけて)の三角筋に行うこととなっている。袖の長い服を着ると接種部位を出すのが難しい。過去には何人かの国内外の政治家が、袖をまくりにくい長いシャツを着てワクチン接種に行ったため、シャツを半分脱ぐ羽目になったという、笑えない場面が写真にとらえられたこともある。袖の長いワンピースなどを着ていくと、ほぼすべて脱ぐことになるケースもある。そうなれば接種当事者も煩わしいだけでなく、忙しい医療陣も待つことに時間をとられる。

Pさん(21)提供//ハンギョレ新聞社

 接種ルックを後になって知った人々も、2度目の接種の時は肩の開いた服を着用したり、友人に勧めたりすると口をそろえた。会社員のパク・コウンさん(32)は「最近になって接種ルックを知ったが、面白い。私は暑いときに接種を受けたため、半袖を着て行ったので平気だったが、まだワクチンを打っていない人には勧めたい」と話した。6日に1回目の接種を受けた会社員チェ・ユンジェさん(28)は「長袖のシャツを着て行ったため、シャツを全部脱いで中に着ていた半袖をまくって打たなければならず、少し面倒だった。(接種ルックは出勤時に着るのは難しいため)ワクチンを打つ時以外はあまり着る機会がないと思うが、とても斬新」と語った。チョンさんは「来月23日に予定されている2回目の接種の時も、上着の中に着るつもり」と話した。

 「接種ルック」の流行について、医療陣の反応は肯定的だ。Pさんはワクチンを打ちに行った際に、「医者が『この部分に注射を打てばいいんだな』と言って喜んだ」と述べた。チョンさんも「服を見て、医者と看護師が『腕をまくらなくても済むのでいい』、『こういう服を国が接種ルックとして配ってもいいのでは』と冗談を言った」と語った。保健所で働く看護師クォン・ダヨンさん(33)は「今はまだ半袖を着て来る人の方が多いが、秋冬には有用なアイテムになるのではないかと思う。医療陣の立場からすると楽でもあり、コロナ接種センターの雰囲気は多少緊張しているが、少しは笑い合うきっかけになりそうだ」と話した。

チョン・ジェウォンさん(22)提供//ハンギョレ新聞社
イ・ジュビン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1011874.html韓国語原文入力:2021-09-15 16:37
訳D.K

関連記事