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祖国解放戦闘の「独立の英雄」帰還…文大統領が空港で自ら遺骨を出迎え

登録:2021-08-16 01:40 修正:2021-08-16 08:25
洪範図将軍、100年ぶりの帰郷 
 
大韓独立軍総司令官を務め 
「白頭山の虎」と呼ばれた抗日闘士 
 
特使団、カザフへ飛び遺骨収拾 
特別機で帰還…空軍最高の礼遇飛行 
文大統領「独立英雄を迎えて光栄」
カザフスタンから洪範図将軍の遺骨を運んできた特別輸送機が15日夕方、ソウル空港に到着した。遺骨が祭壇に運ばれている=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 祖国解放に生涯身を捧げ、「鳳梧洞(ポンオドン)戦闘」(1920)を勝利に導いた大韓独立軍総司令官、洪範図(ホン・ボムド)将軍(1868~1943)が光復節の15日、太極旗とともに故国に帰還した。

 洪範図将軍の遺骨を乗せた特別機はカザフスタンのクズロルダを出発し、この日夕刻、ソウル空港に到着した。文在寅(ムン・ジェイン)大統領はソ・フン国家安保室長、ソ・ウク国防部長官らと共に空港で将軍の遺骨を自ら出迎えた。この日の特別機は、防空識別区域(KADIZ)進入後、韓国空軍の6機の戦闘機の援護飛行を受けて着陸した。1921年の沿海州移住から100年ぶりに故国に帰還する将軍を最高位の礼遇で迎えるために、大韓民国空軍が運用する戦闘機種がすべて投入された。洪将軍の遺骨は、軍楽隊の声楽兵が「オールド・ラング・サイン」を独唱する中、儀仗隊の護衛を受けながら特別輸送機から降ろされた。「オールド・ラング・サイン」はスコットランド民謡に愛国歌の歌詞をつけた曲で、1896年11月の独立門の定礎式で培材学堂の学生たちが合唱して以降、独立運動家たちの間で国歌のように歌われた。

洪範図将軍の遺骨が15日、韓国に返還されるためにカザフスタンのクズロルダ空港で国軍の儀仗隊によって特別輸送機(KC-330)に移されている。洪将軍の遺骨は前日にクズロルダの墓域で収拾され、仮の棺に収められてカザフスタン国旗に包まれ、現地の病院に仮安置された。この日、正式な棺に移され、太極旗に包まれて特別輸送機に乗せられた=クズロルダ/聯合ニュース

 洪将軍の遺骨返還は、2019年4月の韓国-カザフスタン首脳会談で文大統領がカシムジョマルト・トカエフ大統領に要請したことで本格的に進められ、16日のトカエフ大統領の訪韓で実を結んだ。

 ファン・ギチョル報勲処長を団長とし、汝千(ヨチョン。洪範図将軍の号)洪範図将軍記念事業会理事長のウ・ウォンシク議員や、映画俳優のチョ・ジヌンさんらからなる大統領特別使節団は14日(現地時間)、カザフスタンの洪範図将軍の墓域で追悼式を行った。追悼式後、国防部遺骨発掘団と葬儀指導士が将軍の遺骨を収拾し、棺に納めた。その後、高麗人協会の主管で祭礼儀式が行われた。将軍の遺骨はカザフスタンの洪範図通り、文化会館などを経てクズロルダ州病院に仮安置された。その後、太極旗に包まれ、輸送機に乗せられて数千キロを飛行し、故国に到着した。

 将軍の遺骨は国民追悼期間を経て、18日に大田(テジョン)顕忠院に埋葬される。国家報勲処は15日から20日まで、国家報勲処ウェブサイトに「将軍の帰還」と題してオンライン追悼空間を設けている。また16日からの2日間、大田顕忠院に「国民焼香所」を設置する。

 文在寅大統領は15日の光復節演説の冒頭で「光復76周年を迎えた本日、ついに洪範図将軍の遺骨が故国に到着する」とし、「独立の英雄たちを祖国にお迎えすることは、国と後の世代が当然果たすべき責務であり光栄と考え、最後まで最善を尽くす」と語った。

 平壌(ピョンヤン)で生まれた洪範図将軍は、日帝治下で義兵闘争に身を投じた。大韓独立軍総司令官となり、間島と沿海州で「白頭山の虎」と呼ばれ、日本軍を討伐した。洪将軍は1937年、旧ソ連スターリン政権の韓人強制移住政策でカザフスタンのクズロルダに移住。現地で75歳で死去した。

ソ・ヨンジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/1007786.html韓国語原文入力:2021-08-15 21:37
訳D.K

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