原文入力:2010-01-11午後08:54:27
遺族・労働者ら, 勤労福祉公団相手に労災訴訟
"10年間に20人発病・7人が亡くなる…因果関係明らかにする"
ソン・ギョンファ記者
三星電子半導体部門労働者の白血病発病原因を巡る論議が法廷攻防に広がった。
三星電子半導体事業部に勤務し白血病で亡くなった労働者3人の遺族と白血病に罹患し闘病中の労働者3人は11日、勤労福祉公団を相手に‘遺族給与および葬儀費不支給処分取り消し請求訴訟’をソウル行政法院に出した。遺族たちはこの日、訴状で「三星電子の隠蔽のために去る10年間に20人がベンゼンと電離放射線など発ガン物質に露出し白血病にかかり、この内7人が亡くなった」とし「三星電子はその責任を負わなければならない」と主張した。
遺族など原告は今回の訴訟で白血病発病の因果関係を立証する根拠として昨年ソウル大産学協力団が出した‘産業安全危険性評価調査結果’を挙げている。当時の調査内容にはソウル大産学協力団が三星電子など半導体工場6ヶ所を調べた結果、‘三星電子半導体工場が使う物質から1級発ガン物質が発見された’という結果が含まれている。三星電子が使う‘フォト レジスター’という半導体工程使用物質から1級発ガン物質であるベンゼンが0.08~8.91ppm程度検出されたということだ。
こういう調査結果は初めは知らされなかったが、昨年の国政監査時にホン・ヒドク民主労働党議員とキム・サンヒ民主党議員が公開し論難になった。これは先立って産業安全保健公団が公開した疫学調査結果とは異なる内容でもある。産業安全保健公団は昨年5月、遺族たちが出した‘遺族補償および葬儀費請求’を拒否し‘作業環境と発病の間の因果関係が低い’と明らかにした経緯がある。だが当時、遺族たちは公団側調査に対し‘事故が頻繁に発生する古い施設勤務者たちを新しい施設と原料を使う作業者たちと合わせて一般人と比較するなど誤りのある疫学調査’だとし反発してきた。
これから進行される両者の法廷攻防でも各自が掲げる専門家たちの疫学関係証明の争いが主要争点になるものと見られる。
2007年に白血病で娘(当時23才)を失ったファン・サンギ(55)氏はこの日、訴状を出しながら「三星は労働組合もなく娘が死んだ後きちんと対応することもできなかった」とし「裁判所だけは納得できる判断をすることを望む」と話した。訴訟団長を引き受けたパク・ヨンマン弁護士(産業医学専門医)は「産業安全保健公団の調査を覆す新たな証拠が出てきただけに、各界専門家を通じて因果関係を証明する」と明らかにした。
遺族たちの訴訟を支援する団体である‘半導体労働者 健康と人権守り’は訴訟過程を参考にして残りの被害者たちの訴訟も出す予定だ。
ソン・ギョンファ記者freehwa@hani.co.kr
原文: 訳J.S