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韓国ネット通販最大手クーパン、韓国国内の東京五輪オンライン単独中継権獲得

登録:2021-06-21 06:10 修正:2021-06-21 06:24
中継権を持つ地上波が再販売 
「中継権料、40億~50億円」
今月16日、東京で市民が東京五輪のポスターの前をマスクをつけて通り過ぎている=東京/AP・聯合ニュース

 韓国ネット通販最大手のクーパンが、ネイバーとカカオを抜いて東京五輪の韓国でのオンライン単独中継権を獲得した。オンライン動画サービス市場に進出して半年での快進撃だ。

 18日の関連業界関係者の話を総合すると、クーパンは東京五輪オンライン単独中継権を事実上確保した。入札に参加した複数の業界関係者は「最終確定はしていないが、クーパンが中継権を確保したと聞いている」と述べた。クーパン側も近いうちに中継権を確保したかどうかを発表する予定だ。ネイバーやカカオなど、国内主要オンライン動画サービス(OTT)会社各社が、今回の入札に参加した。オンライン中継権は、一般中継権を保有している地上波3社がOTT会社に再販売する権利だ。

 今回オンライン中継権を確保したクーパンは、OTT市場に進出してからわずか半年しか経っていない。同社は昨年12月、毎月2900ウォン(約280円)を支払うロケット配送ワウサービスの会員に限り、動画ストリーミングサービス「クーパンプレイ」を無料提供し、OTT市場に参入した。以後、サッカーのソン・フンミン選手の試合や女子バレーボール・ネーションズリーグ、KFA国家代表サッカー評価戦などを独占中継し、存在感を高めてきた。

 クーパンのこのような動きは、米オンラインプラットフォーム会社のアマゾンに似ている。アマゾンも配送サービスに続き、アメリカンフットボール(NFL)やUSオープン、英国プレミアリーグなど人気の高いスポーツ試合の生中継サービスを強化している。

 関連業界では五輪のオンライン中継権の確保に、クーパンやネイバー、カカオなど主要IT企業がこぞって参加したことに注目している。それだけOTT市場の成長や収益創出の可能性を、企業が高く見ているという意味だ。特に、スポーツ中継は熱狂的な消費者層が形成されているだけに、短期で市場シェアを伸ばせるものと評価されている。OTTの後発企業であるネイバーなど情報技術会社がいずれも東京五輪のオンライン中継権の確保に飛び込んだのもそのためだ。

 実際、これらの企業の韓国国内OTT市場シェアは、一桁に止まっている。2020年末現在、韓国国内シェア1位はネットフリックス(約40%)で、2位はSKテレコムと地上波3社が合弁した「wavve」(21%)だ。 CJENMとJTBCが手を組んで作った「TVING」(14%)が後を追っている。OTT業界の関係者は「400~500億ウォン(約40~50億円)にのぼる東京五輪のオンライン中継権料をクーパンが支払うことにしたのは、スポーツ中継でOTT市場での市場支配力を速く拡大できると判断したためとみられる」と述べた。

パク・スジ、チェ・ミニョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/economy/it/1000137.html韓国語原文入力:2021-06-20 22:33
訳H.J

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