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韓国ワクチン接種、さらに188万人予約すれば「上半期目標1300万人」達成

登録:2021-05-28 10:59 修正:2021-05-28 14:31
65~74歳の接種初日の現場で 
1日で64万人が接種、史上最多 
「接種し終えたら子どもたちに家に来るよう言いたい」 
「政府は信じるが…」副作用の心配も 
高齢層の接種予約、来月3日に終了
65~74歳に対するアストラゼネカ製コロナワクチンの新規1次接種が始まった今月27日、ソウル城北区のセッピョル医院で市民がワクチン接種を受けている/聯合ニュース

 「(注射を打った部分を)あまり強く揉むと傷になりますよ」「2次接種のメールがまた届きますからね」

 27日午前9時、ソウル冠岳区(クァナック)のA総合病院。65~74歳の高齢者と慢性重症呼吸器疾患者約514万人を対象にアストラゼネカ製コロナワクチン接種を開始するこの日、午前9時になる前から約30人の接種予約者が並んでいた。看護師や職員らはワクチン接種後、30分間待機して異常反応がないかを点検する人たちに向かって、接種後の注意事項を大きな声で案内した。病院側は、この日予定された接種人数だけで168人だとし、「2週間は予約がいっぱい」と明らかにした。

 ワクチン接種を受けに来た人々は、接種の副作用を心配しながらも「家族やほかの人たちのために受けにきた」と口をそろえて話した。嫁がインターネットで予約してくれたというKさん(72)は「私が感染してはいけないので接種に来た」とし「(ワクチン接種が不安でも)国と科学、医者を信じなきゃ。私が感染してはならないでしょう。子どもたちに迷惑をかけるわけにもいかないし。そのために接種を受ける」と話した。Kさんはさらに「胃が悪くて病院にも通い続けているので、子どもたちには家にはあまり来ないようにと言っていた。ワクチンを受けたら子どもたちに家においでと言いたい」と加えた。

 同じ時間、西大門区(ソデムング)のB総合病院で接種を終えたYさん(72)も「家族のために接種しにきた。いろいろな話を聞いているから、一緒に待機していた人もワクチンは安全だろうかと何度も聞いていた」とし「少し熱が上がってくる感じだが、今のところ大丈夫。不信感があるのは知っているが、選んで接種するわけにはいかないので、政府を信じるのが正しいのではないか」と話した。

 同日午後6時までに町内の病院や医院など約1万3千カ所の委託医療機関と保健所などで1次接種を受けた65~74歳の高齢層および慢性重症呼吸器疾患者は、計56万4807人と確認された。予防接種センターでファイザー製ワクチンを接種した75歳以上の高齢層8万1811人を加え、この日だけで64万6618人がワクチンを接種した。ワクチン接種に対する不信感などがあったが、高齢者の多くが接種に積極的に取り組んだ。中央防疫対策本部は「4月30日に記録した1日最多接種者数(30万7千人)を2倍以上上回った」と発表した。

 ただし、上半期が終わる6月末までに1300万人の1次接種完了の目標を達成するためには、残りの一週間でどれだけ多くの高齢層が追加でワクチン接種を予約するかがカギとなっている。同日午前11時現在、65~74歳の高齢者は27日から来月2日まで計189万3千人が接種を予約している。60~74歳の接種の予約締切日は来月3日までだ。今月6日から予約開始した70~74歳の高齢者は同日午前0時現在で149万2652人が予約し、予約率70.1%となり、10日から予約開始した65~69歳は196万1317人が予約し、予約率65.2%、13日から予約開始した60~64歳は219万4532人が予約し、予約率55.4%となった。60~74歳の予約率は62.1%だ。

 同日午後6時までにワクチン1次接種を終えた人は467万6000人余り。ここに、接種に同意した75歳以上の高齢者108万3千人余りも接種しなければならない。これに加え、28日以降の60~74歳の高齢者と慢性重症呼吸器疾患患者、幼稚園、保育園、小学校(1~2年生)の教師、介護人員の予約者など536万人を加えても、目標の1300万人より188万人少ない。接種当日のキャンセルなどの変数まで考慮すれば、少なくとも188万人より多くの人数が追加で接種予約をしなければならないことになる。

 政府は前日、ワクチン1次接種者に対し、7月から屋外でのマスク着用を免除するなど、接種インセンティブ案を発表しただけに、今後予約者が増えると判断している。中央事故収拾本部のソン・ヨンレ社会戦略班長は同日、「昨日(インセンティブ案を)発表したので時差を考慮しなければならない」とし、「6月からは1次接種者を中心に家族の集まりの人数制限除外、高齢者集会所や福祉館、地域文化センターでの文化講座プログラムの開設など、高齢者に対する様々なインセンティブが提供されるため、多くの人が予約し、接種を受けるのではないかと期待している」と述べた。

 ワクチン接種者たちは、接種インセンティブについて慎重な反応を見せた。配偶者が接種するB病院に来たKさん(75)は「すでにファイザーのワクチンを2回目まで接種したが、マスクは外さないつもりだ」とし「不安だからみんなマスクはつけ続けるはず。ワクチン接種を受けない人が、それ(マスク着用免除)のために接種に来るだろうか」と話した。病院で会ったSさん(71)も「1次接種では安心できないから、2次接種後にマスクを外す」と話した。嘉泉大学吉病院のオム・ジュンシク教授(感染内科)は「1300万人の1次接種目標は実現することも、実現しないこともあり得る」としつつも「高危険群の年齢層に対する接種を引き出すことが非常に重要だが、影響力のある人が直接ワクチン接種を促すキャンペーンが必要だ」と述べた。

イ・ウヨン、チャン・イェジ、ソ・ヘミ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/997026.html?_fr=mt2韓国語原文入力:2021-05-28 02:49
訳C.M