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忠清南道「“放射能倭乱”に立ち向かう」…汚染水の海洋放出決定を糾弾

登録:2021-04-20 06:17 修正:2021-04-21 16:12
道教育庁、給食から日本の水産物を徹底排除 
漁業関係者ら「人類に対する核攻撃」と糾弾 
忠清南道「李舜臣の後裔として放射能問題で対抗」
忠清圏水産業協同組合協議会は今月19日午後、保寧水協大川漁港の委託販売場で「日本の原発放射能汚染水の放出決定を糾弾する大会」を開き、「日本政府は汚染水放出決定を直ちに撤回し、韓国政府は日本産水産物の輸入を全面禁止せよ」と要求した=忠清圏水協協議会提供//ハンギョレ新聞社

 忠清南道の住民たちが、日本政府による福島第一原発汚染水の海洋放出決定を放射能倭乱(倭人が引ひき起こした戦乱という意味で、韓国では文禄の役を壬辰倭乱と呼ぶ)と規定し、強力な対応に乗り出した。

 忠清圏水産業協同組合協議会は19日午後2時、保寧(ボリョン)水協の大川(テチョン)漁港の委託販売場で、「日本の原発放射能汚染水の放出決定を糾弾する大会」を開き、「日本政府の汚染水放出決定は、韓国国民はもちろん全世界の人類に対する核攻撃だ」だと非難した。同糾弾大会には、水協中央会忠清本部や大川西部水協、保寧水協、舒川(ソチョン)郡水協、舒川西部水協、瑞山(ソサン)水協、安眠島(アンミョンド)水協、泰安(テアン)南部水協、唐津(タンジン)水協の関係者と漁業関係者たちが参加した。

 糾弾大会の参加者らは「2011年の福島第一原発事故以来、海洋環境が持続的に汚染されている」とし、「浄化されていないトリチウムやストロンチウムなど、放射性物質62種が残存する原発汚染水が海に放出されると、水産物が汚染され、韓国など近隣諸国の水産業が壊滅する恐れがある」と主張した。さらに「日本政府は韓国水産業者の生存と人類の生命を脅かす汚染水の放出決定を直ちに撤回し、韓国政府は日本産水産物の輸入を全面禁止するよう」求めると共に、市民社会団体や環境団体と共に戦っていく方針を明らかにした。

 忠清南道教育庁も学校給食から日本産水産物を排除する措置を取った。道教育庁は今年1月から今月17日まで学校給食に日本産水産物が使われているか確認し、日本産水産物を使っていないことが確認されたと発表した。道教育庁は、2014年に制定した「放射能等有害物質から安全な食材の使用に関する条例」に基づき、毎年、水産物と農産物に対する放射能の定期点検を実施している。道教育庁は、日本政府の反生態的かつ非倫理的な態度を生徒らに教える計画だ。

 キム・ジチョル教育監は「原発汚染水を海に放出すれば、海流に乗って地球全体の海洋生態系に影響を及ぼす」とし、「放射能は農薬や重金属よりも深刻な有害物質だ。放射能検査を強化し、日本産水産物が給食に使われることのないよう徹底的に監督する」と述べた。

 忠清南道議会と大田(テジョン)市議会もこの日声明を発表し、福島原発の汚染水放出を糾弾し放出決定の撤回を求めた。

忠清南道は今月19日、室・局・院長会議を開き、日本政府の汚染水放出を放射能倭乱と規定し、日本政府に立ち向かうことを決議した=忠清南道提供//ハンギョレ新聞社

 忠清南道は同日午前、室長・局長・院長会議で「忠清南道は日本政府の放射能汚染水の海洋放出に断固反対する。忠武公李舜臣(イ・スンシン)の後裔として、放射能倭乱に立ち向かう」という決意を表明した。ヤン・スンジョ忠清南道知事は「地球が一つであるように、海も一つなのに、日本政府は世界と人類の生存を脅かす放射能倭乱を起こした」と批判し、「韓国市道知事協議会傘下に共同協力機構を作り、日本政府に対応しよう」と提案した。

 これに先立ちヤン知事は13日、自身のSNSのアカウントで、「日本は太平洋戦犯国という汚名に、太平洋汚染国としての罪を上塗りするつもりなのか。日本政府に大きな失望と懸念を表明する」と批判した。

ソン・インゴル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/area/chungcheong/991648.html韓国語原文入力:2021-04-19 21:05
訳H.J

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