本文に移動

韓国大統領府、「ワクチンのさらなる確保に向けて外交努力を強化」

登録:2021-04-16 04:35 修正:2021-04-16 08:08
ワクチンへの不安を鎮めるメッセージとしての発表か
大統領府遠景=資料写真//ハンギョレ新聞社

 大統領府の国家安全保障会議(NSC)は、15日に開かれた常任委員会で、新型コロナウイルスワクチンの確保問題を論議したことを明らかにした。米国が「稀な血栓症」によりヤンセンファーマのコロナワクチン接種を中断したことで、国際社会において加速する「ワクチン獲得戦争」についての議論が求められたと見られる。

 NSCはこの日、ソ・フン国家安保室長の主宰で開かれた常任委に、ユン・チャンニョル社会首席がコロナワクチンの確保問題を議論するために出席したと発表した。出席者はコロナ対応に関して、国内外のワクチンの供給状況を点検したほか、ワクチンの追加確保のためにあらゆる外交的努力を強化することを決めた。NSCがユン首席の出席を公表したのは、アストラゼネカ以外のワクチンの国内への供給が不安定になるのではないかという懸念が、ここのところ高まっていることを念頭に置いたものとみられる。

 NSCは昨年12月17日の常任委開催を伝える報道資料を通じて、コロナワクチンの確保に向けて、外交安保分野においても、あらゆる力量と努力を集中することを決めたことを明らかにしている。その後は、ワクチン確保に関するNSC会議の状況は発表していなかったが、この日は再び公開した。

 またNSCはこの日、「日本の福島第一原発汚染水放出決定に対し遺憾を表明するとともに、汚染水の処理過程全般についての透明な情報公開と科学的かつ客観的な検証を強く求め、国民の安全を最優先の原則とし、国際社会との協力の下、必要な措置を講じていく」と明らかにした。

 さらにNSCは、国土交通部のユン・ソンウォン第1次官と環境部のホン・ジョンギ次官も龍山(ヨンサン)などの在韓米軍基地返還問題を協議するために会議に出席したことを明らかにした。NSCの出席者は、今年の在韓米軍基地返還計画を検討し、龍山基地の一部を含む今年の返還手続きも米国側と協議して積極的に推進していくことにした。昨年12月、韓国と米国は龍山基地の体育施設などを含む12カ所の在韓米軍基地を返還することで合意したが、物議を醸している基地の環境汚染の浄化問題については、今後も協議を続けていくことを決めている。

イ・ワン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/991218.html韓国語原文入力:2021-04-15 18:36
訳D.K

関連記事