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韓国亀尾市の女児死亡事件で実母起訴…真実明らかになるか

登録:2021-04-06 06:08 修正:2021-04-06 08:01
S容疑者、子どものすり替え容疑で5日に起訴され 
娘のK被告、子どもの放置死亡容疑で、9日に初公判
慶尚北道安東市豊川面にある慶尚北道警察庁=慶尚北道警察庁提供//ハンギョレ新聞社

 慶尚北道亀尾市(クミシ)のアパートで遺体で発見された女児の実母であるS容疑者(48)が5日、起訴された。今月9日には、同女児を自宅に放置して死亡させたとして起訴されたS容疑者の娘、K被告(22)の初公判が行われる。法廷で多くの謎が解明されるかどうかに関心が集まっている。

 大邱(テグ)地方検察庁金泉(キムチョン)支庁刑事1部(イ・ヨンギュン部長)は5日、未成年者略取と死体隠匿未遂の疑いでS容疑者を逮捕、起訴した。S被告は2018年3月31日から4月1日までの間、産婦人科医院で同じ時期に自分が産んだ子どもと自分の娘のK被告が産んだ子どもを取り替えた疑いが持たれている。S被告はまた、今年2月9日にK被告の自宅で子どもの遺体を発見し、布団や段ボール箱などを持ち出して埋葬しようとした疑いも持たれている。しかし、S被告は恐怖のあまり、実際には子どもの遺体を埋めることができなかった。先月11日拘束されたS被告は、17日検察に送致され、厳しい取り調べを受けてきた。

 これに先立ち、S被告の娘、K被告は今年2月12日、殺人と児童福祉法、児童手当法、乳幼児保育法違反の疑いで拘束された。その後、先月19日に検察に送致され、先月10日に起訴された。K被告は昨年8月から女児を6カ月間空き家に放置し、死亡させた疑いが持たれている。また、児童手当と保育手当を不正に受け取った疑いもある。初公判は今月9日、大邱地裁金泉支院で行われる。

 この事件の2つの謎は、S被告が子どもを“すり替えた”かどうかと、行方が分からなくなった子どもがどこにいるのかだ。これまで捜査機関が明らかにした内容だけを総合すると、S被告が子どもをすり替えた確実な物証はない状態だ。また、S被告は自分が出産したという事実自体を否定している。

 警察が、S被告が自分の娘であるK被告の子どもと自分の子どもをすり替えたとみている根拠は次のとおりだ。S被告の娘であるK被告は2018年3月30日、亀尾のある産婦人科医院で女児を産んだ。ところが、2日後の4月2日、産婦人科の血液検査記録には、K被告(BB型)とK被告の前夫の間では生まれるのが不可能な子どもの血液型(AO型)が書かれていた。警察は同年4月1日、産婦人科で家族が撮った写真から、子どもの足首につけるバンドが枕元に置かれた写真を確保した。また、S被告が使ったパソコンで「セルフ出産」などが検索された記録も発見した。

 国立科学捜査研究院と最高検察庁科学捜査部は、これまで4回も死亡した女児の遺伝子検査を行った。その結果、死亡した女児はK被告ではなく、S被告の遺伝子と一致するという結果が出た。警察は、当時産婦人科で血液検査をする前に、S被告が子どもを密かにすり替えたとみている。

 消えたK被告の子どもの行方も謎だ。警察の主張通り、S被告が子どもをすり替えたなら、その子どもは行方不明になっている。しかし、まだ警察は子どもの行方が分かっていない。行方不明になった子どもは死亡した女児と違って、出生届けも出されていない。たとえS被告とK被告が裁判で有罪判決を受けたとしても、行方不明になっている子どもが見つからなければ、この事件は未解決とならざるを得ない。

 大邱地検金泉支庁は同日、「警察と緊密に協力し、行方が分からなくなった子どもが生存しているかどうかを確認するため、最善を尽くす」と発表した。

 亀尾女児死亡事件の捜査は、亀尾市のアパートで3歳女児が死亡しているのをS被告夫妻が発見し、2月10日に警察に通報したことで始まった。当初は死亡した女児の母親がS被告の娘とされていたが、遺伝子検査で母親がS被告であるという結果が出たことで、どんでん返しを迎えた。

キム・イルウ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
http://www.hani.co.kr/arti/area/yeongnam/989695.html韓国語原文入力:2021-04-05 16:33
訳H.J

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