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ソウル市「2032五輪、ソウル・平壌共同誘致」IOCに提案書

登録:2021-04-02 02:25 修正:2021-04-02 07:21
平壌とは事前の意思疎通なし
2018年12月14日、ノ・テガン文化体育観光部第2次官(当時、左)と北朝鮮のウォン・ギルウ体育副相が、開城の南北共同連絡事務所での第2回南北体育分科会談を前に握手を交わしている=開城/写真共同取材//ハンギョレ新聞社

 先月、国際オリンピック委員会(IOC)がオーストラリアのブリスベンを2032年夏季五輪の優先交渉地に選定した中、ソウル市はソウル・平壌(ピョンヤン)共同開催誘致提案書をIOCに提出した。

 ソウル市は、2032年五輪ソウル・平壌共同開催のビジョンとコンセプトを盛り込んだ誘致提案書を作成し、1日にIOC未来誘致委員会に提出したことを発表した。IOCが先月25日(現地時間)にブリスベンを優先交渉地に選定したことについて、ソウル市は「大韓民国政府と直ちに遺憾の意を表明し、IOCと協議を進め、誘致提案書を提出することになった」と説明した。

 ソウル市は、2018年8月に南北の首脳間で合意された「2032年夏季五輪南北共同開催の誘致協力に関する共同宣言」の履行のため、文化体育観光部、統一部、外交部、大韓体育会などの関連機関と長官、次官、局長級の定期実務協議を行ってきたという。また「IOCのトーマス・バッハ会長と未来誘致委員会は、優先交渉地の指定は2032年の五輪開催地に関する最終決定ではないため、他の競合都市に対して協議を続けてほしいと要請している」と説明した。

 ソウル市は、五輪のビジョンを「境界と限界を越え、未来に向かって進む」を意味する「Beyond the Line、Toward the Future」と定めた。また、コスト削減および環境破壊最小化の五輪▽ソウルと平壌の共同開催により、みんなが参加する五輪▽南北がつながり、東西が和合し、平和を実現する五輪▽先端技術とKカルチャーを通じて世界が享受する五輪▽連帯と包容、選手の人権が尊重される五輪、との5大コンセプトを定めた。

 ソウル市は、共同開催誘致提案書の提出について、平壌市との意思疎通は行っていないという。ソウル市の関係者は「すでに南北の首脳と体育長官の間で成立した合意にもとづいて誘致提案の準備をしてきた」とし「変化した南北関係についてはIOCも認知しており、今後は誘致提案書の内容についてIOCと協議を進めていく予定」と述べた。

 ソウル市のソ・ジョンヒョプ市長権限代行は「2032ソウル・平壌五輪は朝鮮半島の平和と民族的和合のための分水嶺をつくる国家的イベントとなり得るため、中央政府と共に『終わるまで終わらない』という姿勢で誘致に最善を尽くす」と述べた。

パク・テウ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/capital/989254.html韓国語原文入力:2021-04-01 16:58
訳D.K

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